ベッテルがBBCの討論番組に出演、“大量のガソリンを食う”F1への非難に意見。環境問題への取り組みなどについても語る
セバスチャン・ベッテルは先日の木曜日、毎回200万人以上が視聴する『BBC』の時事問題討論番組『クエスチョン・タイム』に出演し、大量のガソリンを消費するという非難に対する意見を述べ、普段の環境問題への取り組みや地球の未来に向けた考えを述べた。
トピックは環境問題についてで、ベッテルはプログラムの司会者であるフィオナ・ブルースからの招待を受け入れた。ベッテルはレーシングドライバーとして活動していることで、彼の環境問題への取り組みが真剣なものか疑念が生じるだろうと認識していたが、いつものように正面からのアプローチで難しい話題に対峙。偽善的と呼ばれるリスクを冒しながら、ベッテルは以下のように説明した。
「マシンをドライブするのは僕の情熱だ。毎回マシンに乗り込む、それが大好きだ。でもマシンを降りると、もちろん僕はこうも考える。『これが僕たちがやるべきことなのだろうか。世界中を旅して資源を浪費することが?』」
偽善的であり、“大量のガソリンを食う”スポーツをしているという非難に直面したベッテルは、他の出演者に対しこう述べた。
「マシンやレースは、実際のところ世界で燃料消費量と二酸化炭素排出量を削減する役に立っている。僕たちが開発した技術は、市販車を10年や15年前に比べてはるかに環境に優しいものにしてきた。テストとレースがF1の二酸化炭素排出量に占める割合はわずか1%で、残りは主に世界中にスタッフとマシンを飛行機で運ばなければならないことで占められている。この部分については早急に対処を始めなければならない」
「より良い方法だと思っているので実行していることがある。僕は毎回飛行機に乗るか? いや、クルマで行けるときはそうしない。でも僕がコントロールできることと、そうでないことがある。だがF1はエンターテインメイント産業にも位置していることを考えなければならない。新型コロナウイルスの流行の間も僕たちは人々を楽しませていた。F1は、みんなの頭が爆発寸前になった時に、最初に興行を再開させた団体のひとつだ」
「F1がエンターテインメントを届ける世界において高い地位にあるとは言っていない。エンターテインメントやスポーツ、カルチャー、コメディの世界には大勢の人々がいるが、多くの人たちが公演を行うことができず、みなそれを残念に思っていた。もし僕たちがレースをしなかったら、全体的に皆おかしくなっていたと思う」
ベッテルは、議論がヨーロッパのロシア産ガスと石油への依存に移った時も雄弁であり、彼の考えを述べた。
「イギリスには風力というある種の金鉱がある。風力や太陽光でエネルギー供給を増やす能力がある。どの国にも強みと弱みがある。オーストリアに行けば、アルプス山脈があり水がある。水を汲み上げて貯蔵し、戻すことができる」
「行動はずっと前に取られているべきだった。自分たちで決めることのできない価格に依存するべきではない。どのようにエネルギーを調達するか? イギリスにはガス、石炭、石油が混在しているね。ドイツはロシアに非常に依存していて、潜在的な問題に陥っている。ロシアがガスを止めてしまったらどうする? 僕たちはそんなに依存するべきではないんだ」
60分の番組が終わりに近づき、ベッテルは将来の地球の未来に向けた考えを述べ、観客は拍手でそれを受け入れた。
「僕たちは次のギヤにシフトしなければならない。依存から脱却するためだけでなく、さらに大きな全体像を気にかけるためだ。それは今日と同じように楽しい惑星に僕たちが住むということだ。僕たちは『平和的エネルギー』や『自由エネルギー』、つまり再生可能エネルギーについて考えるべきだ。それが未来だ。請求書を払う余裕のない人々を守る方法としてだけでなく、未来から守るためでもある」
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