モナコはやっぱり抜けない! メルセデス代表の”希望的観測”「レイアウトの微調整が必要」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、F1モナコGPで意図的にペースを落としたフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)をルイス・ハミルトンが抜けなかったことにより、コースの問題点が浮き彫りになったと語った。
スタート前の雨で波乱のレースとなった今季のモナコGP。ただ雨が止み、ミック・シューマッハー(ハース)のクラッシュによる赤旗後は、例年通りオーバーテイクが難しいレース展開となった。
7番手のアロンソは雨上がりのコースコンディションを踏まえ、ミディアムタイヤでレース後半を走り切るため、大幅にペースダウンしてタイヤをセーブ。アロンソの前を走るランド・ノリス(マクラーレン)はレース終盤にノーリスクで追加ピットストップを行なうことができるほど、アロンソとのペース差は大きかったが、ハミルトンはアロンソを抜けずに、スローペースに付き合うことになった。
この出来事は、2001年のモナコGPでポールシッターだったデビッド・クルサード(マクラーレン)がフォーメーションラップでストールして後方からのスタートを強いられ、アロウズのエンリケ・ベルノルディに35周に渡って足止めされたことを思い起こさせるものである。
ウルフは、1周あたり最大で5秒は速かったにも関わらず、ハミルトンがアロンソを追い抜くことができなかったことで、F1が歴史あるモンテカルロ市街地コースの改良を検討する必要があることを浮き彫りにしたと主張した。
「モナコではトラックポジションが全てだということが分かっただろう」
「1周5秒遅いなんてF2マシンのようなものだが……そうだね、検討する必要があるだろう」
「ここはとてもスペクタクルな場所だし、ファンタスティックな会場だし、いつも素晴らしい。だがレイアウトを見直す必要があると思う。1周5秒遅く走っても追い抜きはできないんだ」
モナコの狭くて曲がりくねったコースレイアウトは、モナコGPの組織的・商業的側面と同様、何十年もの間ほぼ手付かずのままである。F1が新市場や新開催地に進出しようとする中で、モナコGPはカレンダー脱落のプレッシャーにさらされており、変化を求められるようになっている。
ウルフは、今年で期限切れとなるモナコGP開催契約が更新されることを望んでいる。一方で、抜本的な対策を講じなければ、オーバーテイクのチャンスを生み出す余地がほとんどないとしながらも、レイアウト変更は”希望的観測”なのかもしれないと認めた。
「商業的な議論が必要だと思うが、我々はモナコを必要としているし、モナコはF1を必要としているから、両者は明らかに妥協点を見つけるだろう」
「コースレイアウト(の変更)については、希望的観測かもしれない。今使っている道以外にどこを走ればいいかは分からないし、トンネルはすでに高速だが、どうするべきかは分からない」
「トンネル後のシケインをなくして、長いストレートにすればいいんだ。それからタバコはどうだろう……あそこは速すぎる(コーナー)かもしれない。あそこでブレーキをかけるとか……」
「でもこれは、何も分かっていないトラックデザイナーが言っていることなんだ」
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