フェルスタッペンのF1カナダGP勝利の鍵は”最高速”ではなかった?

 

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、先日行なわれたF1カナダGPでフェラーリのカルロス・サインツJr.の猛追を振り切って優勝。今季6勝目を挙げた。同チームの代表であるクリスチャン・ホーナーは、勝利の鍵となったのは、今季レッドブルの強みと言われている最高速ではなく、コーナー立ち上がりのトラクション性能にあったと考えている。
 フェルスタッペンはレース序盤のVSC(バーチャル・セーフティカー)の際にいち早くピットインし、最初のタイヤ交換を行ない、2ストップ作戦で勝利を目指した。一方のサインツJr.は最初のピットストップを遅らせ、1ストップ作戦を採っているように見えた。
 フェルスタッペンはアンダーグリーンで2回目のピットストップを行ない、前を行くサインツJr.を追った。しかしその後、セーフティカーが出動した際にサインツJr.もピットイン。より新しいタイヤに履き替え、フェルスタッペンの真後ろに迫った。
 レース再開後、新しいタイヤとDRSを武器にサインツJr.はフェルスタッペンにプレッシャーをかけ続けたが、ついに攻略することはできずフェルスタッペンが勝利を手にした。
 直線スピードはこれまで、レッドブルRB18の最大の武器のひとつと言われてきた。しかしホーナー代表は、今回フェルスタッペンがサインツJr.を抑え切ることができたのは、コーナー立ち上がりのトラクション性能が優れていたからだと考えている。
「最初のセクターは危なかった。そして最も不可欠だったのは、ターン10立ち上がりのトラクションだった」
 そうホーナー代表は語った。
「彼(サインツJr.)は0.6秒以内に近付くことはほとんどなかった。それが、彼がもっとも近付いた時だった。常に0.7秒か0.8秒くらいだったと思う。マックスが、それ以内に近付くことを許さなかったんだ」
「フェラーリは縁石を乗り越えるのがとても優れていた。彼らはかなり速いスピードで縁石を乗り越えていたんだ。そしてDRSゾーンがバックストレートにあり、その後最終セクターにふたつのDRSゾーンがあった。そこでは抑え込むだけだった」
 フェルスタッペンはレース終盤の戦術について、最初のDRSゾーンまでに、十分な差をつけることに集中していたと語った。
「彼がDRSを使える場所を知り、その前のコーナー出口を良い形で立ち上がることを確実にしておく必要があった」
 そうフェルスタッペンは語った。
「限界に挑戦し、基本的にはミスを犯さないことが重要だった。セクター1でもし小さなミスを犯したとしたら、カルロスは0.1秒近付いてくるだろう。そのことはわかっていた。そうなっていたら、最初のDRSゾーン、そして2番目のDRSゾーンで、僕に近付くには十分だったかもしれない」
「正しいレースができたし、正しくプッシュすることができた。少しオーバーステアになってしまった瞬間があったんだけど、ミラーで見たら、カルロスも同じような状況だった」
「本当にギリギリだった。でも、良い戦いだったよ」
 
Read …読み続ける

F1&雑談
小説
開発
静岡

小説やプログラムの宣伝
積読本や購入予定の書籍の情報を投稿しています
小説/開発/F1&雑談アカウントは、フォロバを返す可能性が高いアカウントです