F1メカ解説|フェラーリの新リヤウイングは効果大? 惜敗サインツJr.は使えず

 

 フェラーリは、ストレートスピードが重要となるカナダGPに、新しい仕様のリヤウイングを持ち込んだ。しかし、ひとり分しかパーツの用意がなかったため、新しいウイングはシャルル・ルクレールに割り当てられた。
 予選がウエットコンディションで行なわれクラッシュのリスクが高かったため、ペナルティにより後方からのスタートが決まっていたルクレールにスペアを持たせるのが賢明だと、チームは判断したのだ。
 もし予選でコースオフしてクラッシュし、ウイングの仕様変更せざるを得なくなり、ピットレーンスタートとなったとしても、ルクレールならダメージは少なく済むからだ。カルロス・サインツJr.はグリッド上位を狙える速さがあったため、2台が後方スタートになるリスクは避けたかったのだ。
 新しい低ダウンフォース/低ドラッグ仕様のリヤウイングは、アッパーエレメントとビームウィングを改良し、全体的な効率を高めているのが特徴だ。サインツJr.が使用した旧仕様と比べ、中央部分で生むダウンフォースが減っている代わりに、直線スピードの向上に寄与している。
 スピードトラップでは、ルクレールが342.7km/hでトップ、サインツJr.は331.3km/hに留まった。フィニッシュラインでも、ルクレールが300.6km/hでトップ、サインツJr.は294km/hだった。
 新ウイングによるトップスピード向上は大きく、サインツJr.がこのウイングを使っていた場合、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)との優勝争いの後押しになっただろう。ただ、レース結果を変えるほどの効果があったかどうかは神のみぞ知る、だ。
Read …読み続ける

F1&雑談
小説
開発
静岡

小説やプログラムの宣伝
積読本や購入予定の書籍の情報を投稿しています
小説/開発/F1&雑談アカウントは、フォロバを返す可能性が高いアカウントです