ラティフィ初Q3進出の一方で……アップデート投入のアルボンはなぜ伸び悩んだのか?

 

 シルバーストン・サーキットで行なわれたF1イギリスGPの予選。ウイリアムズのニコラス・ラティフィとアレクサンダー・アルボンにとっては、実に対照的なセッションとなった。
 ウイリアムズは今回、アルボンのマシンにアップデートを実施。一方でラティフィは従来型マシンのままであり、そのパフォーマンスにどのような違いが出るのか注目されていた。
 フリー走行1回目は降雨によりまともな走行が行なわれなかったが、ドライコンディションで行なわれたフリー走行2回目とフリー走行3回目では、アルボンが14番手、15番手のタイムを出していたのに対し、ラティフィは最後尾付近のタイムに終始していた。
 しかし雨の中行なわれた予選Q1では、ラティフィが1分41秒998で15番手、アルボンが1分42秒078で16番手。ラティフィがQ2進出を果たした一方でアルボンはQ1落ちに終わり、明暗分かれる形となった。
 加えてラティフィは、雨脚が強くなってきたQ2でも適切なタイミングでタイム更新をしたことが功を奏し、10番手で自身初のQ3進出を果たした。Q3ではマシンに軽微なダメージがあったことから満足なアタックができなかったとのことだが、本人はチームの働きぶりに満足しているとして、次のようにコメントした。
「トリッキーなコンディションの中、特別な1日になった」
「Q2を突破したことは大きな成果であり、自信になった。ピットを出てからすぐに良い感触があって、リズムに乗ることができたんだ。チームはQ1もQ2も良い仕事をしてくれた」
「Q2では、天候が悪化する前に周回を重ねて良いタイムを刻むことが重要だった。Q3は悔しい結果になったけど、全体的にはチームが素晴らしい頑張りを見せてくれて、満足のいく1日になった」
「明日は自分たちより速いマシンが後ろにいるので、レースへのアプローチは現実的でないといけない。タイヤをどうマネージメントするか……消耗戦になるだろう。何が起こるか分からないので、自分たちのレースに集中して、チャンスがやってくればそれを最大限活かせるようにしたい」
 一方、Q1敗退に終わってしまったアルボン。車両パフォーマンス責任者のデイブ・ロブソンも「Q3進出のチャンスがあった」と語るようにパフォーマンス自体にはポテンシャルがあったものの、アルボンは2セット目のタイヤのグリップが低かったこと、Q1で判断ミスをしたことが大きく響いたと語った。
「今回はアップデートが入った中での走りになった。でもFP3では快適なフィーリングだったし、雨になったQ1でもそれは同じだったけど、2セット目のタイヤはグリップが低かった」
「Q1の終盤、僕たちはクールダウンラップを入れることにした。だけどタイヤの温度がかなり下がってしまった。路面が乾き始めてみんながタイムを上げていく中で、僕は十分なグリップを得ることができなかったんだ」
「難しい判断だったけど、今思えばクールダウンラップはベストチョイスではなかった。とにかく、明日何ができるか考えるよ」
 
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