決勝レースにどんな影響を与える? F1フランスGPのピットレーン速度制限区域が大会直前に変更

 

 ポール・リカール・サーキットでまもなく開催されるF1フランスGP。このレースに向けては、当初設けられていたピットレーンの速度制限区域がFIAによって変更されるという一幕があった。
 例年、ポール・リカールのピットレーンの速度制限(時速60km)区域はF1チームのガレージを全て通り過ぎたところで終了するような形となっており、各ドライバーはスタート/フィニッシュライン近くで速度リミッターを解除して加速することができていた。ただし、ピットレーン自体は速度制限区域が終わった後も続いており、F1チームが使用していないピットビルをマシンが全開で駆け抜けるような構成となっていた。
 FIAはレースウィークの木曜日にコース視察を実施し、レースディレクターのエドゥアルド・フレイタスとニールス・ウィティヒはこの構成が危険であると判断した。というのも、リミッターを解除して加速した際にコントロールを失ってしまうと、ガレージに接触したりその他のコース関係者に危害が及ぶ可能性があるからだ。
 そのためFIAは、ピットレーンの速度制限区域を実際のピットレーン出口まで延長することに決定した。
 この変更によって、レースにはいくつかの影響が及ぶこととなる。まず、ピットストップによるロスタイムが3.5秒から4秒ほど増えると予想される。これにより、各チームが木曜までに立てていたレース戦略の計算が狂ってしまう。ピットインのロスタイムが増えたことで、1ストップ作戦などに変更した可能性もある。
 また、速度制限区域が長くなることで、ピットアウトして本コースに合流する際の速度が落ちることになる。これにより、ピットアウトしたマシンがターン1に向けてライバルからポジションを守ることは難しくなる。また本コースを走るドライバーによっても、遅いマシンがピットから出てくることでより危険を感じるかもしれない。
 これに関して、フレイタスは土曜日にレースディレクターズノートを更新し、ピットレーン出口には車両のピットアウトを知らせる矢印のデジタル標識を設置すると発表。本コースを走るドライバーがより早い段階でピットアウト車両に気付けるように、という配慮のようだ。

ピットレーン出口のディスプレイ
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