ザントフールトの18度バンクで、DRSを使っても問題ない? オランダGPのFP1で試験的に使用解禁へ

 

 F1は2021年に、1985年以来となるオランダGPをザントフールト・サーキットで開催した。今週末には2年連続のオランダGPが予定されているが、最終コーナーのバンクでDRSを使っても問題が発生しないかどうか、フリー走行1回目の際に検証が行なわれるようだ。
 オランダGPの舞台であるザントフールトは昨年、久々のF1開催に向けて大改修を実施。最終コーナーには18度にもなるバンクがつけられた。
 当初はメインストレートでのオーバーテイクの機会を増やすために、この最終コーナーも含めてDRSが使えるようにするはずだった。しかしFIAは、安全上の理由から、コーナーの中ではDRSを使えないこととし、メインストレートでのみDRSを作動させることを許可した。
 ただ2021年のオランダGPはオーバーテイクが少なかったため、FIAはこの件について再検討。金曜日のフリー走行で、最終コーナーでDRSを使っても問題ないかどうかを検証することになった。
 FIAのシングルシーター・テクニカルディレクタのニコラス・トンバジスは、「現時点ではザントフールトでのレースを少し改善するため、最終コーナーの手前からDRSを使えるようにする予定だ」と語った。
「しかし我々は、これについてどんな可能性も排除しておらず、チームからのフィードバックを求める予定だ。すでにシミュレーションで彼らに試してもらったが、FP1の後でもフィードバックしてもらう予定だ」
「少しでも安全性にリスクがあると感じた場合、行動を起こして、FP1の後でそれを変更しなければならないだろう」
 ピレリのモータースポーツ・ディレクターであるマリオ・イゾラは、この動きによりタイヤにかかる負荷が変わるだろうと語ったが、デグラデーションにどんな影響を及ぼすことになるかはまだ分からないと語った。
「通常、DRSを開くとフロントタイヤにかかる負荷が増える。そのため、リヤタイヤに比べてフロントタイヤへの負担が増えるんだ」
 イゾラはFP1でDRSの”試験”を行なう件についてそう語った。
「例えば、この状態でリヤがスライドするのかどうかを理解するために、テストの後にデータをチェックする必要がある」
「タイヤの表面が過熱する可能性もあるが、現時点では適切な予測を行なうのは少し難しい」
 今回オランダGPには、C1〜C3という最も硬い組み合わせのタイヤが持ち込まれる。その中でもC1(ハード)は当然グリップが低いため、多くのチームがC2(ミディアム)とC3(ソフト)を使う2ストップ作戦を採るものとみている。
「我々がオランダGPに向けて決めた選択で、もう少しコース上でのアクションが増え、オーバーテイクも増えることを願っている」
「C1とC2の間のラップタイム差は、C2とC3よりもはるかに大きいと予想している」
「ブダペスト(ハンガリー)と同様に、ザントフールトのような短いサーキットの場合には、おそらくハード(C1)は適した選択ではなく、チームが使うタイヤはミディアムとソフトに集中することになるだろう。それが、2ストップ戦略に導く可能性があるはずだ」
 
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