クアルタラロ、オーストラリアGP予選5番手確保も「ガッカリ……限界アタックでも不十分なんて」

 

 フィリップアイランドで3年ぶりに開催されているMotoGPオーストラリアGPの予選が行なわれた。ヤマハのファビオ・クアルタラロは5番手となったが、この位置にはフラストレーションを感じている様子だ。
 タイトル争いのポイントリーダーであるクアルタラロは、直近2戦で大苦戦してしまったこともあり、急速にライバルに差を詰められている。それだけに、今回のレースではできるだけライバルとの差を広げたいところだろう。
 しかし予選でクアルタラロは5番手どまり。2ポイント差でランキング2番手につけているフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が3番手タイムを記録してフロントロウを確保し、20ポイント差のランキング3番手であるアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)も予選4番手と、タイトルを争うライバルたちに先んじられることになった。
 この状況に、クアルタラロはフラストレーションを溜めているようだ。5番手という位置自体が”大惨事”というわけではないと彼も認めてはいるが、ライバルとの大きな差が彼を苛んでいる。
「ガッカリしたよ。僕がアタックで全力をかけても、全く十分じゃないんだからね」
 予選後、クアルタラロはそう口を開いた。
「過去の経験からも、ファストラップを刻むのがどんなモノなのかはよく分かっている。そして今回、僕は本当に限界を超えていたんだ」
「アタックラップではターン3でフロントから転ぶ寸前だった。良いラップを刻んでも全然十分じゃないんだ。だから、フラストレーションが溜まるよ。でも正直に言えば、5番手自体はOKだ」
「もっと悪かったかもしれないからね。ただ繰り返しになるけど、トップからコンマ2秒、コンマ3秒離されているというのは、イライラさせられるね」
 なお今回多くのライダーがベストラップを記録する際に他車のスリップストリームを利用していた。しかしクアルタラロは今回も、スリップストリームなどを狙うこと無く単独でタイム出しを行なっている。
 単純にタイムアップを狙うならスリップストリームを活用することが有効なはずだ。しかしそれを行なわない理由についてクアルタラロに尋ねると、彼は次のように答えた。
「嫌いという問題とかではないんだ。誰かの後ろにつくのは大変なんだよ。特にこのコースではフロントタイヤのウォームアップが重要なんだけど、誰かを待ってゆっくりスタートしたりすると、追われる側もそれが分かればスロットルを戻すかもしれない」
「それで10秒ロスすると、フロントタイヤの準備ができないんだ。特に僕らは1周でウォームアップするのが苦手だからね。それが(スリップストリームを利用しない)理由だ」
 なお決勝レースに向けて、クアルタラロはプッシュする以外に選択肢は無いと語っている。
「結局のところ、得るモノよりも失うモノの方が多い。でも、2ポイントしか差がないとなれば、どうだろうか」
「全力を尽くさないといけない。(ミスをすれば)失うモノの方が多いかもしれないけど、得られるモノも多い。だから最大限プッシュしなくちゃいけない」
 
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