驚きの予選2番手のヒュルケンベルグ、ペナルティでフロントロウを失う。降格者4人でグリッドが大変動/F1第9戦
不安定なコンディションのF1カナダGP予選で驚きの2番手タイムを記録したニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)が、赤旗中の違反により、3グリッド降格ペナルティを受けることが発表された。
ペナルティの理由は、赤旗時にFIA ECUが設定したタイムより遅いタイムを維持しなかったことだ。赤旗が提示された際にはドライバーたちはデルタタイムを守って減速しなければならない。
スチュワードの声明には、以下のように説明されている。
「ドライバー(ヒュルケンベルグ)は自己最速ラップを終えた後、再度プッシュラップをスタートしたところだった。赤旗が提示された際に彼はターン1にいたが、その時点で彼はすでにデルタタイムを1.5秒オーバーしていた」
「彼は、そのため、次のセクターでデルタを下回ることは極めて困難だったと主張している。さらに彼は、ヘッドセットのビープ音について混乱し、一時は、自分の速度が遅すぎると考えたと認めた」
「31号車(エステバン・オコン)とのテレメトリーの比較において、その後のラップに関しては、全般的に彼は31号車とほぼ同じ速度で走っており、各ミニセクターのデルタタイムを守っていた。我々はこれを、ペナルティの軽減事由とみなす」
「しかしながら、レギュレーションは極めて明確である。ドライバー(ヒュルケンベルグ)が危険な行為をしたり、安全でないドライビングをしたわけではないものの、違反は存在したため、ペナルティを科さなければならない。赤旗の際に減速しなかった場合の通常のペナルティは10グリッド降格である。しかしペナルティの軽減事由を考慮し、より軽いペナルティが適切であると考える」
「レギュレーションの意図は、赤旗の状況下でマシンがスピードを出し過ぎないようにすることであり、今回のケースではスピードが過剰であった証拠はないということに、我々は留意する。また、ドライバー(ヒュルケンベルグ)はデルタシグナルの運用面をより熟知する必要があるという点についても言及する」
ヒュルケンベルグは、3グリッド降格に加え、ペナルティポイント1も科された。
この予選ではヒュルケンベルグ以外に、3人のドライバーがペナルティのためにグリッドを降格されることが決まっている。カルロス・サインツ(予選8番手)、ランス・ストロール(予選13番手)、角田裕毅(予選16番手)が、それぞれ他車への不必要な妨害で3グリッド降格のペナルティを受けた。
多数の降格者が出たことで、土曜発表の暫定スターティンググリッドには、かなりの変更が加えられている。ヒュルケンベルグは5番グリッドに落とされ、代わってフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が2番グリッドに、2列目にはルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルのメルセデス勢がそれぞれ繰り上がった。サインツは11番グリッド、ストロールは16番グリッド、角田は最後列19番グリッドからのスタートになる。
積読本や購入予定の書籍の情報を投稿しています
小説/開発/F1&雑談アカウントは、フォロバを返す可能性が高いアカウントです