結局今もDRS頼り。レッドブルのトラブルが必要性を証明「今のF1マシンには必要だ」とフェルスタッペン

 

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、スペインGPで彼を襲ったDRSトラブルが、2022年型マシンでもF1がこのオーバーテイクシステムを必要としていることを示したと語った。
 F1は2022年からテクニカルレギュレーションを一新。前車からの乱気流の影響を大きく受けるボディワークではなく、比較的乱気流の影響が少なくフロア面から大半のダウンフォースを得るグラウンドエフェクトカーが復活した。
 新レギュレーションはオーバーテイクの増加を目的に導入されたモノで、今シーズンここまでのレースでは、高速コーナーでよりマシンが接近して追従することは可能になった。しかし、必ずしもそれがオーバーテイクの増加に繋がっている訳ではなく、オーバーテイクのほとんどがDRSの効果によるモノだというのが現状だ。
 先月のスペインGPでは、スピンにより失った順位を挽回するため、先行するメルセデスのジョージ・ラッセルを追っていたフェルスタッペンのマシンに、DRSフラップが1秒圏内でも安定して開かないというトラブルが発生。フェルスタッペンはテール・トゥ・ノーズで迫りながらもラッセルの後ろで抜きあぐねる周回が続いた。
 フェルスタッペンはその後のピット戦略によりラッセルを交わし、首位を走っていたシャルル・ルクレール(フェラーリ)がトラブルによりリタイアを喫したことでトップチェッカーを受けた。
 ただフェルスタッペンは、DRSがなければ決勝レースでのオーバーテイクは無かったとして、現在のマシンには不可欠だと語った。
「もし(DRSが)付いていなかったら、僕らはただ”トレイン状態”の中を走っていただろうね。僕が示した通り、本当にイライラすることだと分かるはず。今のマシンにはDRSが必要なんだよ」
 また、現在のマシンはボディワークの空力パーツが少ない分、空気抵抗も少ない。これにより後方乱気流が少ない代わりに、後続車に与えるスリップストリームの効果も小さくなることをフェルスタッペンは指摘する。
「追従することは少し簡単になったけど、一度後ろにつくと、去年みたいなスリップストリームの効果はない。空気抵抗が少し少なくなっていると思う。だからターン1への進入にはDRSが必要なんだ」
 スペインGPに続けて行なわれた極低速のモナコGPではDRSが威力を発揮する機会は少なかったが、次戦アゼルバイジャンGPでは重要な要素となることは間違いない。
 舞台となるバクー市街地サーキットは、低速セクションとF1カレンダー屈指のロングストレートが組み合わされたコースレイアウト。DRSを用いたハイスピードでの駆け引きが観られることだろう。
 
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