逆襲狙うルクレールがポール獲得! レッドブル勢後塵を拝す。好調角田裕毅は8番手|F1第8戦アゼルバイジャンGP
F1第8戦アゼルバイジャンGPの予選が行なわれ、ポールポジションをシャルル・ルクレール(フェラーリ)が獲得した。
舞台はF1屈指のロングストレートを持つバクー市街地サーキット。狭く曲がりくねった中低速区間も組み合わされ、市街地サーキットということもありウォールは近く、小さなミスが命取りとなる。
ここまでのフリー走行では、レッドブルとフェラーリが非常に接近したタイムを記録。それ以降の中団グループは群雄割拠の様相を呈していた。
フリー走行3回目の開始が遅れたことにより、予選セッションは現地時間18時15分、本来の時刻から15分遅れでスタート。気温24度、路面温度37度というコンディションだった。
5台がノックアウトされる18分間の予選Q1が開始されると、ランド・ノリス(マクラーレン)を先頭に全車がピットアウト。赤旗や黄旗、トラフィック対策のために、各車はいち早くタイム計測へ出た。
1回目のアタックで、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分42秒台を記録。チームメイトのセルジオ・ペレスが2番手に続いた。
持ち込まれているタイヤセットは一番柔らかいC3〜C5の3種類だが、バクーではタイヤデグラデーション(性能劣化)が小さく、路面の改善も大きい。そのため各車は燃料を多めに搭載し、コース上でタイム計測を続けた。
フェルスタッペンはルクレールやペレスにタイムを更新されるも、1分42秒722をマークして再びトップに。フェルスタッペンから4番手のカルロス・サインツJr.(フェラーリ)までが0.2秒差とQ1から非常に接近したアタック合戦となった。
トップから5番手のセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)までは大きな差が開いているものの、ベッテルからQ2進出ボーダーの15番手までは0.9秒と接近しており、残り時間が少なくなる中で新品のソフトタイヤに履き替えコースに戻った。
しかしここでランス・ストロール(アストンマーチン)が、ターン2で曲がりきれずクラッシュ。この前に、ターン7で止まりきれずノーズをテックプロ・バリアに当てていたことも起因していたのだろう。
Q1は2分30秒を残して赤旗となったが、マシンの回収が完了するとすぐさま再開。タイム差が接近していることから、6番手周冠宇(アルファロメオ)以下のドライバーのほとんどが、一斉にピットから飛び出し、チェッカーギリギリでタイム計測を敢行した。
その結果、ハース勢とウイリアムズ勢、そしてクラッシュしたストロールがノックアウト。ただアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)は、前を走るフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)に最終アタックを妨害されたとして、怒り心頭だった。
トップ10入りを決める予選Q2でも、Q1同様にセッション開始直後から精力的にタイム計測を実施するドライバーがほとんど。一方で、アルファロメオ勢はガレージに留まり、1アタックにかけた。
サインツJr.がトップタイムを記録するも、ペレスが1分41秒955をマークし、今週末初の1分41秒台に突入。タイムシート上位はレッドブル勢とフェラーリ勢によって目まぐるしく更新されていった。
ウォールに”キス”するドライバーや退避エリアに飛び出すドライバーも増えたが、ここではクラッシュもなくペレスがそのままトップでQ2通過。トップ4以下では、アルファタウリ勢とメルセデス勢、ベッテル、アロンソがQ3へ進出した。
一方で、マクラーレン勢とエステバン・オコン(アルピーヌ)、アルファロメオ勢がここでノックアウト。なお、ルイス・ハミルトン(メルセデス)は不必要なスロー走行をしたとして、セッション後の審議対象となった。
12分間のポールポジションを決める予選Q3が開始。レッドブルとフェラーリはそれぞれが新品のソフトタイヤを2セット残していたことから、新品タイヤを最初から投入。その他は1セットしか新品タイヤが残っていないことから、ベッテル以外のドライバーがユーズドのソフトタイヤを履いてタイム計測を行なった。
最初のアタックでトップに立ったのはサインツJr.で、トップ4台が全て1分41秒台のタイムを記録した。
新品タイヤを最初から履いていたベッテルはコース上に留まりタイム計測を長めに行なったが、チェッカーを前にピットイン。彼はここで予選を終えたが、その他のドライバーは新品のソフトタイヤに履き替えて、最後のアタックに向かった。
ここで驚きの速さを見せつけたのはルクレール。1分41秒359を叩き出し、チームメイトが記録していたトップタイムを大幅に更新。フェルスタッペンとペレスもそれに続けてアタックを終えるもルクレールのタイムは上回れず、ルクレールの今季6度目のポールポジションが確定した。
ルクレールは、昨年もここアゼルバイジャンGPでポールポジションを獲得。昨年は果たせなかったトップチェッカーを最良の位置から目指すこととなる。劣勢に立たされているチャンピオンシップの面でも、この順位をチェッカーまで死守したいはずだ。
2番手には昨年のアゼルバイジャンGP覇者のペレス。モナコGPからの連勝をフロントロウから狙う。2列目にはフェルスタッペンとサインツJr.と、やはりここでもフェラーリとレッドブルががっぷり四つという構図となった。
トップ4の後ろ”ベスト・オブ・ザ・レスト”には、今季一貫して速さを見せるジョージ・ラッセル(メルセデス)。またも世界チャンピオンであるチームメイト、ハミルトンを予選で上回った。
6番手にピエール・ガスリー、ハミルトンを挟んで8番手に角田裕毅と、アルファタウリ勢も今週は好調。角田は今季2度目のシングルグリッドからの決勝レースとなる。
9番手にベッテル、10番手にアロンソとベテランふたりが5列目に並んだ。
一度荒れると止まらないのが、ここバクー。コース特性上オーバーテイクは比較的容易だが、セーフティカー導入率も非常に高いというのが特徴。短い歴史の中でも、波乱のレースが多く展開されてきた。”ストリートファイト”を制するのは誰か、日本時間20時00分から始まる決勝レースに目が離せない。
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