フェルスタッペンがFP2トップ。”ベテラン勢”が台風の目に? セッション終了後に大雨襲来|F1第9戦カナダGP

 

 F1第9戦カナダGPのフリー走行2回目が行なわれ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップタイムを記録した。
 現地は6月17日(金)の17時を回り、FP2の時間を迎えた。前日は豪雨がカナダ・モントリオールを襲ったが、金曜日の空は何とか持ちこたえ、天候は曇り、気温は26度、路面温度は36度というコンディションでFP2がスタートした。
 セッション序盤はほとんどのマシンがミディアムタイヤを履いて計測を開始し、フェルスタッペンが2度のアタックを行なって1分15秒096をマーク。この時点で早くも自身がフリー走行1回目で記録していたトップタイムを上回った。
 フェルスタッペンは、続けざまにタイム計測を続け、1分14秒532までタイムを削ってみせた。シャルル・ルクレール(フェラーリ)が1分14秒830で2番手に並んだ。
 1セット目のアタックでは、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)が激しいバウンシングに悩まされながらも3番手につけ、FP1から速さを見せているフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)がソフトタイヤで1分15秒125を記録し4番手につけた。
 セッション折返しを前に、空き缶がコース上に転がったためバーチャル・セーフティカーが宣言される。ただすぐにこの空き缶をコースマーシャルが拾い上げ、グリーンフラッグが振られた。
 そしてこのタイミングで、各車は2セット目のタイヤを投入。2セット目のソフトタイヤを投入したり、1セット目とは異なるコンパウンドを投入したりと、チームによって選択が分かれた。
 フェルスタッペンはソフトタイヤ投入後すぐに1分14秒127を記録し、ミディアムでも自身のタイムを上回った。ルクレールもフェルスタッペンに迫る0.081秒遅れの1分14秒208をマーク。各車も軒並みタイムを上げていった。
 ジル・ビルヌーブ・サーキットは公園の外周路を利用した非常設サーキットのため、路面コンディションの改善も大きい。つまり予選では、可能な限りコース上でタイムを出し続けることが重要となるだろう。
 今にも泣き出しそうな空模様となったセッション残り20分を前に、多くのドライバーがガレージに一端マシンを戻し、決勝レースを見据えたロングランプログラムを開始した。多くのドライバーがユーズドタイヤを履く中、アルピーヌ勢は新品のハードタイヤを投入した。彼らがこのセッションで投入したタイヤは、これで3セット目となった。
 その後も各車は順調に周回数を重ね、雨が落ちてくることもなく1時間のセッションは無事終了。トップタイムはフェルスタッペン。フリー走行1回目に続いてFP2もセッショントップと、初日好発進となった。
 フェルスタッペンの後ろ2番手、3番手にフェラーリ勢が続いた。一方でフェルスタッペンのチームメイトであるセルジオ・ペレスは、トップから1.040秒落ちの11番手に甘んじていた。
 なおルクレールは、セッション終了後に今季3基目のコントロール・エレクトロニクス(CE)を投入したことが明らかにされた。これで年間の使用制限数を超えたCEを投入したこととなり、今回の決勝レースでは10グリッド降格ペナルティが確定したこととなる。
 4番手にはセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)。前戦アゼルバイジャンGPも含めベッテルは右肩上がりに調子を上げているが、セッション開始直後のアンセーフリリースによってスチュワードから呼び出しを受けている。
 5番手にアロンソが並び、ベッテルと合わせて元F1世界チャンピオンの”ベテラン”勢が躍動している。
 6番手にピエール・ガスリー(アルファタウリ)。そのチームメイトである角田裕毅は1分15秒567で17番手とリザルト上では大きく水を空けられた。
 ただ、角田は規定数以上のパワーユニット交換によるグリッド降格により最後尾からの決勝レーススタートが決定しているため、よりロングランに徹していたように見える。初のカナダGPということもあり、グリッド最多の37周を走り込んだ。
 7番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)以下、8番手ランド・ノリスと9番手ダニエル・リカルド(共にマクラーレン)、10番手エステバン・オコン(アルピーヌ)というトップ10だった。
 なお、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)のマシンにはセッション序盤から技術的トラブルが発生。たった3周でFP2を終えている。
 なおセッション終了後にはサーキットに大雨が来襲。コース上は川となった。これでFP1とFP2でライン上に乗ったラバーは流されてしまうはずだ。
 
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