MotoGP2022年シーズンも折り返しとなる第10戦ドイツGPを迎えた。6月18日に最高峰クラスの予選が行なわれ、フランチェスコ・バニャイヤ（ドゥカティ）がポールポジションを獲得した。
　舞台となるザクセンリンクは天候に恵まれ、気温は33℃まで上昇。路面温度も50℃に達するというコンディションで予選開始時刻を迎えた。
　予選組分けでは、中上貴晶（LCRホンダ）が直接予選Q2へ進出。残るホンダ勢はQ1スタートだ。なおスズキのアレックス・リンスは骨折した左手首の状態が芳しく無く、予選・決勝は欠場となった。
　Q2へと進める上位2台を決めるQ1が始まると、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ（グレシーニ）が1分20秒307をマークして暫定トップに。2番手に続いたポル・エスパルガロ（レプソル・ホンダ）を約0.4秒差で突き放す好ペースだ。
　Q1の後半に入ると、マルコ・ベッツェッキ（VR46）が自己ベストを更新し、1分20秒600をマーク。2番手に割って入ったが、それでもディ・ジャンアントニオには0.3秒及ばないタイムだった。
　その後はなかなかタイム更新のないまま、Q1最後の計測へ。攻めた走りを見せるポル・エスパルガロが、セクター3までの計測では2番手に食い込むペースを示していたが、ベッツェッキには0.004秒及ばない3番手。結果的にQ2へはディ・ジャンアントニオとベッツェッキが駒を進めた。
　予選Q2が始まると、今週末非常に好調な走りを見せているバニャイヤが、ここでも好タイムをマーク。2分20秒098で暫定トップに立った。
　さらにチームメイトのジャック・ミラーも僅差の1分20秒154で2番手に続き、3番手はホルヘ・マルティン（プラマック）とドゥカティ勢が週末ここまでの強さを変わらずキープした。
　他ライダーがタイム更新に苦戦している間に、バニャイヤはさらにペースをアップ。予選で初めて1分19秒台となる1分29秒931をマークして自己ベストを更新した。
　その後ろでは、アレイシ・エスパルガロ（アプリリア）が1分20秒120で2番手、さらにQ1突破組のディ・ジャンアントニオも3番手に続くタイムを記録してきた。
　そしてここまでは目立ったタイムを刻んでいなかったファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）も残り2分となって大きく自己ベストを更新。1分20秒007を記録して、2番手に浮上した。
　既に残り時間は1分を切っており、各ライダーは最後のアタックに突入。しかし残り約30秒というところで、中上が転倒しセクター1でイエローフラッグが掲示されてしまった。
　そのままセッションは終了。アタックに入っていたライダーの中で、暫定トップのバニャイヤを超える者は出なかったため、ドイツGPのポールポジションはバニャイヤとなった。2番手はクアルタラロ、3番手はザルコだ。
　転倒のあった中上は、最終的に10番手タイム。決勝レースは4列目から臨むことになった。転倒後には痛みがあるのか、右手や前戦カタルニアGPでの転倒した影響が残る右肩を抑える仕草も見られた。
 
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