マルケス弟、苦戦ホンダのバイクにモチベーション低下「1年、MotoGPを離れる可能性もあった」

 

 アレックス・マルケスは今季限りでLCRホンダを離れ、来季からグレシーニ・レーシングに移籍。自身にとってMotoGP4年目となるシーズンを戦うことになるが、LCR離脱を決めた理由についてモチベーション低下が原因だと明かした。
 引退したホルヘ・ロレンソに代わって、レプソル・ホンダからMotoGPにデビューした彼は、兄マルクとチームメイトに。2度表彰台に上がる、上々のルーキーシーズンを過ごした。
 翌2021年からはLCRホンダに移籍。中上貴晶のチームメイトとなっているが、ホンダ陣営は全体的に苦戦中であり、今季はわずか27ポイント獲得のランキング18番手に留まっている。
 サマーブレイク明けのイギリスGPの前日、motorsport.comの独占インタビューに応えたマルケスは、チームと自身の両方に変化が必要だと感じていたと語り、チームに離脱の決断を伝えた時点では2023年の所属チームが決まっておらず、MotoGPから一時的に離れることも現実的な選択肢だったと認めている。
「僕はザクセンリンクで、ルーチョ(チェッキネロ)と直接、将来のことについて話したんだ。チームマネージャーと話すのは、人々が何を望んでいるかを知ることができる、最適なアプローチだ」
 マルケスはグレシーニ移籍のきっかけを尋ねられ、そう語った。
「これが重要だった。僕はすでに心をオープンにして、彼に『ルーチョ、僕には変化が必要だと思うんだ』と言ったんだ。『チームとしても変化が必要だと思うし、ここに留まるモチベーションがないんだ。チームにはとても満足しているけれど、バイクを変える必要があると思うんだ』とね」
「その当時は、僕の手札には何もなかった。だから彼に『多分僕は(来年)家にいるだろう』と言ったんだ」
「でもモチベーションもないのに、チームに居続けることはない。特にバイクに関してね」
「だから、彼らが(アレックス)リンスと話し始めたその瞬間から、僕は他のチームと話し始めたんだ。幸運なことに、僕はグレシーニとドゥカティでチャンスを得た」
「正直なところ、1年乗らないという選択肢もあった。スーパーバイクや他の選手権に行くという選択肢は、その時点ではなかったんだ」
「もしここ(MotoGP)にスペースがなかったら、1年だけ離れて、それから人生のゴールを見定めようと思ったんだ。幸運なことに、僕はグレシーニでのオプションを得られたけれど、人生で他のことをする可能性もあったんだ。正直に言えばね」
 また、自身の去就が確実ではない状況になりつつあったことも、彼の決断を後押ししたようだ。
「両者が同じ気持ちだったと思う。変化が必要だとね。ホンダも何らかの理由でライダーを変えたいと感じていたからだ」
「僕は別の意見を持っているから、それについてはあまり触れない」
「だけどホンダは、ライダーを変えることを決めた。ポル(エスパルガロ)を変え、僕を変え、タカ(中上)がどうなるかはこれからだ」
「僕としては、このままではいけないということは明らかだった」
 陣営のエースであるマルク・マルケスがリハビリ期間中ということもあり、苦戦が続くホンダ。現在経験しているどん底の状態から抜け出すために、MotoGPから撤退するスズキの両ライダーを獲得し、ジョアン・ミルはレプソル・ホンダに、リンスはLCRホンダに加わる。
 ただマルケスは、テストが厳しく制限されている中で、ラインアップの一新はホンダの問題を解決する特効薬にはならないと考えている。
 ホンダが期待するような違いを、ミルとリンスがホンダにもたらすかと思うかという質問に対して、マルケスは次のように答えている。
「スズキ、ヤマハ、ドゥカティから来たとしても、最終的には関係ないんだ。(シーズン終了後の)1回のテストで、来シーズンのバイクを変えることはできないだろう」
「だけど彼らは来年に向けて何をすべきか、何を改善すべきか、本当にいいコメントを(すでに)持っているはずだ。僕たち4人のライダーが、同じ問題を抱えて同じコメントをしているんだからね」
「彼ら(ホンダ)は、少し考え方を変える必要があると思う。シーズンのある時期に、彼らは少しアイデアを失い、迷走していたことも事実だ」
「でも今は正しい方向に進もうとしていると思うし、これからシーズンの終わりまで、何があるか見ていきたい」
 
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