ピアストリ問題に揺れるアルピーヌF1、FP1若手ドライバー選択も悩みの種に
アルピーヌF1チームは、シーズン後半戦に2回の金曜プラクティスを若手ドライバーに任せなければならないが、起用を予定していたオスカー・ピアストリとの関係が不透明になっているため、代案を考える必要があるかもしれない。
フェルナンド・アロンソがアストンマーティンと2023年からの複数年契約を結んだことが明らかになった直後、アルピーヌはアロンソの後任としてリザーブドライバーのピアストリを起用することを発表した。しかしその直後にピアストリ自身がそれを否定し、2023年にはアルピーヌで走らないと明言、契約上の混乱が生じている。
このままではアルピーヌはアロンソの来季後任を新たに探し始める必要が出てくるかもしれないが、その前に今年のFP1若手テストに誰を起用するのかを決めなければならない。
若手ドライバーに走行の機会を与えるための規則により、チームは1台のマシンにつき最低1回の金曜プラクティスを経験の浅いドライバーに託さなければならない。だが、うわさされているようにピアストリが来年マクラーレンに移籍するのであれば、アルピーヌは彼をFP1に起用するというプランを変更するだろう。
現在インディカー・シリーズに参戦するクリスチャン・ルンガーは、2017年から2021年までルノー/アルピーヌの育成プログラムの一員であり、何度かF1マシンでテストを行う機会を得た。インディカーの2022年シーズンが9月半ばに終わった後にアルピーヌからFP1に出場する可能性について聞かれ、ルンガーはそれを否定した。
「僕はもうアルピーヌから外れたんだ。(チーム内で)今何が起きているのか全然知らない。彼らから連絡を受けていないことは確かだよ。そのことにさほどがっかりしてはいない。今はインディカーで楽しんでいるからね」
ルノー/アルピーヌは若手育成に多額の投資をしてきたが、今のところそれが実を結んでいない。1年前にはピアストリ、ルンガー、周冠宇という有望な若手を抱えていた。数年かけて彼らに多額の費用をかけて教育してきたにもかかわらず、現状では、誰ひとりとしてアルピーヌからF1にデビューする者はいないのだ。また、アカデミーのディレクターを長年務めたミア・シャリズマンは今年その役割から外れた。
現在ジュニアドライバーのなかで最も有望なのはFIA F2に参戦するジャック・ドゥーハンだろう。ドゥーハンは今年はまだF2での初のフルシーズン参戦に集中している段階だが、すでにF1マシンのテストを経験済みだ。
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