虫垂炎の手術を受けたアルボン、麻酔の併発症で呼吸不全に。一時は集中治療室に運ばれるも13日には退院予定
ウイリアムズ・レーシングの発表によると、アレクサンダー・アルボンは9月10日に虫垂炎の緊急手術を受けた影響で、呼吸不全を起こし集中治療室で1日を過ごす羽目となった。
アルボンは10日の朝に痛みを感じ、急遽診察を受けたところ虫垂炎の診断が下った。そのためイタリアGPの欠場を余儀なくされ、モンツァにあるサンジェラルド病院の処置室に運び込まれたアルボンは、滞りなく虫垂切除の手術を受けることができた。
ところがその手術で思わぬ副作用が起きた。ウイリアムズによると、アルボンは「併発症による呼吸不全」に陥った。そして集中治療室で人工呼吸器につながれることになった。
12日にウイリアムズが出した声明によると、「アレックス・アルボンは9月10日(土)朝に虫垂炎の診断を受けたあと、治療のためにサンジェラルド病院へと入院した」ということだ。
「同日昼に腹腔鏡手術を受け、手術は成功した」
「手術後、アレックスを予想外の副作用が襲った。麻酔の併発症から、呼吸不全に陥った。これは既知の症例ではあるが、かなり稀なケースだ。アレックスは再度の気管挿管を受け、回復のため集中治療室へと運ばれた」
「そこで一晩を過ごして著しい回復をみせ、11日の朝には人工呼吸器を外すことができた。現在、アレックスは一般病棟に移動しており13日には退院する予定だ。他の併発症はなかった」
F1は9月30日に始まるシンガポールGPに向けて2週間の準備期間に入るが、アルボンはこの猶予を利用して体力回復に努めるつもりだ。
「アレックスは9月末に始まるシンガポールGPに向けて回復と準備に全精力を注いでいる」とウイリアムズは述べた。
「皆様からいただいた素晴らしいケアとありがたい支援について、アレックスから感謝の言葉が届いている。モンツァASSTサンジェラルド病院の看護、麻酔、集中治療室の各チーム、FIAメディカルチーム、パフォーマンスコーチのパトリック・ハーディング、ウイリアムズF1チーム、そしてヒンツァパフォーマンス社のルーク・ベネット医師にとりわけ感謝したいとのことだ」
アルボンの代役として、メルセデスのリザーブドライバーであるニック・デ・フリースがイタリアGPの残りの日程を走った。決勝では9位に入り、デビュー戦で2ポイントを稼ぐという優秀な成績を収めた。そのデ・フリースはウイリアムズF1チームに帯同し、アルボンに再度不測の事態が起きた時のためにスタンバイする。
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