メルセデスF1、2022年型マシンW13の低いパフォーマンスの修正に手間取った理由を説明「問題解決のためのツールが不足していた」
メルセデスは新レギュレーションが導入された2022年シーズン、パフォーマンスの面で大いに苦しみ、レッドブルとフェラーリに大きく後れを取った。第16戦イタリアGPを終了した時点で未勝利。残り6戦の間に1勝を挙げることを目指している。
今季マシンW13は、パフォーマンス不足、激しいバウンシングとポーパシングによる乗り心地の悪さに悩まされている。つまりグラウンド・エフェクトカーとしては理想的ではなかったと言えよう。
メルセデスはこのグラウンド・エフェクト効果を最大限に活用して大きなダウンフォースを発生するため、フロアを路面に極力近づけるという選択肢を採った。ただこれも、今年のマシンを最大限に活用するための正しい方向性ではなかった。
しかしそんなメルセデスも、問題の原因の真相をついに解明したという。そして、2023年にトップ争いに復帰することを目指しているようだ。
チーム代表のトト・ウルフによれば、W13の設計に問題があった原因を解明するために、ファクトリーからもたらされるデータが役に立たないことが発見されたため、シーズン前半に多くの時間を失ったのだという。
「我々にはツールやシミュレーション、そしてマシンの開発において生じた問題を解明するための理解が欠けていたと思う」
ウルフ代表はそう説明する。
「空力的に、走らせたい場所で走らせることはできなかった。機械面でも、スイートスポットに収めることはできなかった。行なった手順の一部を元に戻すのに、数ヵ月がかかったんだ」
「だから我々は理想的なモノを発見したと思っているわけではない。でも、全てを理解したはずだし、来年は爆発的な年になるだろう」
「でも今は非常に重要な時期だ。文字通り今後1〜2ヵ月で、来年に向けて何をする必要があるのかを、それなりの精度で理解する必要がある」
メルセデスは今季まだ勝利を手にできていないが、冬にリセットすることで、より多くの進歩を遂げることができると期待している。
チームのドライバーであるルイス・ハミルトンは、チームが今シーズン得た教訓とドライバーたちがもたらしたフィードバックが、来季用のW14に良い一歩をもたらすのに役立つと確信している。
「このマシンには可能性がある」
ハミルトンはそう語った。
「僕たちはダウンフォースを手にしている。でも、それを使えない場所もあるんだ。もちろん、乗り心地は常に改善できる領域だ。だから僕は、進んでいる方向性に満足している」
「ファクトリーでパズルのピースをつなぎ合わせている人たちを、1000%信頼している。来年は戦える位置に戻れるということに、疑いの余地はない」
メルセデスは、2023年用マシンW14に今季と同じコンセプトを採用するかどうか、まだ最終決定を下していない。
トラックサイド・エンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは、これについて次のように語った。
「最速のマシンとは、最高のコンセプトを備えたマシンだと常に言ってきた。今はレッドブルだということだ。来年どういうポジションがそれに当たるのか、今言及するのは難しい」
「我々はチームとして、このクルマがどう見えるかという点については修正を加えていない。我々は様々なコンセプトを模索していく。そして、そのプロセスはしばらく続くんだ」
「我々はこの新しいレギュレーションの中で、最高の開発チャンスを与えてくれるモノを探しているだけなんだ」
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