2022年F1新レギュレーションの効果にチームからポジティブな評価「以前よりはバトルをしやすくなった」
2022年、F1において久しぶりにシャシーレギュレーションの刷新がなされた。新レギュレーションでは、1983年にベンチュリトンネルが禁止されて以来となる「グラウンドエフェクト」が再び導入された。ボディワークは簡素化され、空力グリップを主に車体下から得るようなマシンとなった。
新レギュレーションの目的は、マシン後部に発生する乱気流を削減し、後続車が接近しやすくする一方で、これまでと同レベルのダウンフォースを維持することにあった。この2022年のレギュレーションは狙いどおりの効果を発揮しただろうか?
「他のマシンを追いかけることは少し楽になった」とメルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは認めた。
「ブダペストのように、歴史的にオーバーテイクがほとんどできないコースがいくつかある。しかしそうした場所でのレースが今までよりも多少面白いものになった」
「新たなルールが導入されて今回のように完全に刷新されると、その影響で序列がリセットされるものだ。今のところは接戦にはなっておらず、レッドブルが明白なトップに浮上したようだ。そのため、昨年末よりはレースの予想がつきやすくなったかもしれない。だが、正しい方向に小さな一歩を踏み出している」
「一方で、我々が最も期待していたことは全体の差が縮まることだが、それはまだ実現していないと思う。上位から下位まで、チームの序列は今までと大体同じだ」
アストンマーティンのパフォーマンスディレクターを務めるトム・マッカローは次のように語った。
「このルールは、特にシーズン開幕時には我々全員が予想していた以上の大きな課題をもたらした。つまり、魅力的なシーズンになっているということだ。問題を抱えているときにはより多くのことを学ぶものだし、シーズン序盤には、上位から下位にいたるまで多数のチームのマシンが、シミュレーションツールの結果どおりに動いていなかった。我々のチームもそのひとつだ。技術的な観点からすると、非常に興味深い状況だった」
レッドブルのテクニカルディレクターを務めるピエール・ワシェは、新ルールによって彼が手がけたマシンがグリッドで最速になったことを喜んでいる。2021年にはレッドブルはメルセデスと最後まで接戦を繰り広げた。
「我々にとってパフォーマンスの面では、他のチームと比べて昨年よりも少し向上があったようだ。これは難しいルールだ。しかし前のマシンに近づくという点では、私が予想していたよりも改善している」
ラップタイムを見ると、2022年のレギュレーションの下ではマシンは昨年よりわずかに遅くなっている。
積読本や購入予定の書籍の情報を投稿しています
小説/開発/F1&雑談アカウントは、フォロバを返す可能性が高いアカウントです