メルセデス、離脱のデ・フリーズをメキシコFP1でも起用予定。レッドブルへの”機密情報の漏洩”は心配せず
現在メルセデスのリザーブドライバーを務めるニック・デ・フリーズは、来季アルファタウリのドライバーとしてF1フル参戦デビューを果たすことになった。アルファタウリは、メルセデスにとってはライバルとも言えるレッドブルの姉妹チームだが、デ・フリーズの移籍によってチームの機密情報が漏洩することについては、心配していないようだ。
デ・フリーズは今季、フォーミュラEへの参戦と並行してメルセデスのF1チームにも帯同し、リザーブドライバーを務めてきた。フランスGPではルイス・ハミルトンのマシンでFP1にも出走している。
ただデ・フリーズのアルファタウリ加入が現実味を帯びてきたため、シンガポールGPからはメルセデスの役割を一歩後退。情報漏洩を防ぐため、すべてのミーティングに参加しないようになっている。移籍が正式に決定した後の日本GPでも、この処置は同様だった。
今季は各チームとも、若手ドライバーをシーズン中に2回フリー走行1回目で起用することを義務付けられている。メルセデスはまだこの義務を1回しか消化していないため、メキシコGPでも若手ドライバーを起用することになる。そしてその走行を担当するのが、アルファタウリ移籍が決まったデ・フリーズになる予定である。
デ・フリーズがこのシーズン終盤という段階でメルセデスのマシンを走らせることは、情報漏洩に繋がるのではないかという見方もある。しかしメルセデスのテクニカルディレクターであるマイク・エリオットは、そういった懸念はないと語る。
「彼がチャンスを得たことに、我々は本当に喜んでいる」
エリオットはそう語った。
「彼が行ってしまう”場所”に関してはおそらく残念だが、それはそれだ」
「彼はチャンスを得るに値すると思う。彼は非常に優れたドライバーであることを示した。彼がガレージにいるのは素晴らしいことだった。本当にナイスガイで、敏感だし、マシンのことをよく理解している」
「そして私は、彼をまだマシンに乗せることができ、彼と共にテストすることができると信じている。我々が見せたくないモノを見ないという点で、彼を信頼することができる。そして、彼が良い仕事をしてくれると思う」
またエリオットによれば、デ・フリーズは自身のレースに向けて専念してきたため、シミュレータで走る回数は比較的少なかったと語る。
「彼はいくつかのことをやってきた。フォーミュラEにも出ていたんだ。それが、彼の時間の大部分を占めていた」
「しかし繰り返しになるが、F1は非常に急速に変化する。学習は非常に速いスピードで行なわれるため、彼が1年前に行なったことは、おそらくもう役に立たないだろう。だから彼が今の我々のチームで得られる可能性があることは、チームがどう協力して仕事をしているかという方法だと思う。つまり、我々のプロセスとシステムということだ」
「我々が望んでいるのは、彼の今後の幸運だ。彼は我々の対応に非常に敬意を払ってくれていると思うから、心配は必要ない」
なおデ・フリーズは、今季からメルセデスF1のドライバーになったジョージ・ラッセルとは異なる立場にある。ラッセルはメルセデスの育成ドライバーとしてF1までたどり着いたドライバーだが、デ・フリーズはそもそもマクラーレンの育成プログラム出身。FIA …読み続ける
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