F1中国GP、4年連続で開催断念か。2023年カレンダーが23戦に縮小する可能性も
2023年のF1中国GPは中止を避けられない見通しであると伝えられている。そうであれば、同グランプリは4年連続で開催を断念することになる。10月に行われた中国共産党全国代表大会において、中国政府はゼロコロナ政策を継続することを明確に表明した。これにより、観客の制限、関係者への防疫措置の厳しさなどから、2023年4月16日のF1中国GPの開催は極めて難しくなった。F1はすでに各チームに対して、来季中国GPの中止を伝えたという話もある。
以前、F1のCEOステファノ・ドメニカリは、中国GPをキャンセルしなければならない場合には、代替レースは開催せず、2023年は予定していた24戦ではなく23戦のカレンダーで進めると発言した。
だが第4戦中国GP(4月14~16日)がなくなると、第3戦オーストラリアGP(3月31日~4月2日)と第5戦アゼルバイジャンGP(4月28~30日)の間に約1カ月の空白ができてしまう。F1にとっては、近年の人気を考えると望ましくない状況である。
空白を設けないための最も簡単な解決法は、第5戦アゼルバイジャンGPを第6戦マイアミGP(5月5~7日)との連戦から切り離して、1週繰り上げることだった。この案が実現するなら、チーム側は喜んで受け入れただろう。バクーを日曜夜に発って、1日だけ自宅で過ごし、すぐにマイアミに飛び、バクーとは大きな時差があり、天候も全く異なる地でレースをするという、悪夢のようなスケジュールを解消できるからだ。
しかしながら、そもそも来年、4月開催に移動させられたことに不満を抱いていたアゼルバイジャンの主催者は、この日程変更を受け入れなかったようだ。バクーでの4月は気温の低さと風の強さから、観光客の足が遠のくことが予想されているからだ。
そういうわけで、ドメニカリは、4月半ばに開催できるグランプリを探しているが、有力な選択肢がない。マレーシアGPを検討したが、政府がF1復活に乗り気ではない。ヨーロッパでは、気候の点でヘレスとアルガルベが適しているが、スペインもポルトガルも来年開催のための資金調達は難しいだろう。
チームは2023年のロジスティクスの準備をしなければならないため、ドメニカリは早い段階で、新しい代替グランプリを決めるか、来季は23戦に縮小することを確定するか、方向性を定める必要がある。
中国GPは、COVID‑19のパンデミックの影響で、2020年から開催を断念し続けているものの、2025年までの契約を有している。
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