FIAがF1規則変更案を発表。ウエット時の視界不良対策で、標準“ホイールアーチ”導入の可能性
2022年最後のF1コミッション会合が11月18日に開催され、議論された方向性や提案が公表された。そのひとつとして、日本GPなどウエットコンディション時の走行経験から、ドライバーたちが新世代マシンでの雨中の視界悪化を訴えたことを受けて、対策が検討されていることが明かされた。ホイールを覆う標準パーツを導入して水しぶきを抑えるという案について、研究が進められているという。その他にも、パワーユニットペナルティシステムの見直し、タイヤブランケット禁止に向けた研究など、さまざまな提案が行われた。
FIAが発表した主な議題と決定は以下のとおり。
1) 2024年に向け規制および裁判プロセスの見直し
FIAが、規制プロセスの改善の一環として、2024年のスポーティングレギュレーションの包括的な見直しに着手していることが明かされた。今後、FOMおよびチームと協議の上で、2023年4月末までに変更の承認がなされる見通しとなっている。FIAは、2024年に向けて裁判プロセスの見直しも行っていく。
2) ウエットコンディション時に使用する“ホイールアーチ”導入を検討
ウエットコンディションの際、現世代のF1マシンでは視界が非常に悪くなるとのドライバーたちの意見を受けて、水しぶきを抑えるためにホイールの上に装着する小さな標準ボディワークキット(ホイールアーチ)の導入を検討。このボディワークは、タイヤ交換作業の妨げにならないものとする。初期コンセプトがコミッションに提出され、FIAがさらなる改良に取り組み、2023年に最新情報が提示される予定。
3) パワーユニットペナルティの見直し
コミッションにおいて、パワーユニット交換時のペナルティについての議論がなされた。現システムでは、戦略的なパワーユニット交換を十分に抑止することができず、必要以上のコストがかかる状況であるため、規則の見直しについて今後協議していく。
4) タイヤブランケット禁止に関し、安全面の調査
FIAとFOMは、2024年にタイヤブランケットを廃止することを目標としているものの、ドライバーたちから安全面で懸念があるとの声が上がっている。そのため、コミッションは最終決定を2023年7月に延期し、さらなる分析を行っていく。
5) スタート後のDRS使用開始を早め、バトルを促進
スタート、リスタート後のDRS使用許可のタイミングを1周早めるという提案がなされた。バトルの促進が目的であり、2024年からの導入を視野に入れて、2023年のスプリントセッションでテストされる。
6) パルクフェルメ・プロセスのシンプル化
7) スプリントイベント手当規則のシンプル化
8) 2023年技術および財務レギュレーションへの小変更を承認
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