勢いなくす日本メーカー、あのバレンティーノ・ロッシも心配? 「ヤマハとホンダは選択を迫られている」

 

 MotoGPは現在、日本メーカーが勢いを失いヨーロッパ勢の台頭が著しい。この状況には長く”日本車”に乗って活躍してきたレジェンドライダーのバレンティーノ・ロッシも心配している様子だ。
 ロードレース世界選手権ではここ50年近く日本メーカーが最高峰クラスを支配してきた。1975年にジャコモ・アゴスチーニがヤマハでチャンピオンに輝いてイタリアブランドの時代を終焉に導くと、以後は最高峰クラスで王座を日本勢がほぼ独占してきたのだ。
 しかし2010年代後半から、あきらかにその潮流には変化が発生していた。そして2022年にドゥカティとフランチェスコ・バニャイヤが、2007年のケーシー・ストーナー以来となるチャンピオンに輝いたことで、この流れは決定的なものとなりつつある。
 ドゥカティ、アプリリア、KTMが躍進する一方で日本勢は苦戦。2022年はファビオ・クアルタラロの活躍によってヤマハはなんとかコンストラクターズランキング2位に残ったが、ホンダはランキング6位、スズキもランキング5位と沈んだ。
 そんな状況で現在心配されているのは日本勢の今後の行方だ。特にスズキが2022年限りでMotoGPを撤退し、ヤマハもサテライトチームを失ったことで2023年に日本勢はわずか6台という状況となってしまった。
 2020年までスズキでチームマネージャーを務めたダビデ・ブリビオは、スズキの撤退についてGPoneに次のように嘆くコメントを寄せていた。
「このチームが撤退してしまうのは、本当に悲しいことだし、残念だ」
「彼らは非常に上手くやっていけるポテンシャルがあったと思う。(2015年に復帰し)序盤数年は厳しい時期もあったが、日本のエンジニアはリズムを見つけたんだ。彼らはその経験を上手く使えていたと思う。しかし残念ながら、その道は閉ざされてしまった」
 スズキのMotoGP撤退という決定からホンダやヤマハの動向を心配する声もあるが、ブリビオは「あとの2メーカーが心配だ」と語る。
「追いつくためには、彼らはペースを変えていく必要があると思う」
「このスポーツのテクノロジーは進化している。変化し、全てが成長しているが、日本メーカーはそれに対して少し準備ができていないのかもしれない。彼らがこのゲームに参加し続けたいのなら、いくつかの物事を変えなくてはならない」
 日本勢が苦しんでいる状況に、ホンダとヤマハで過去9度のタイトルを獲得してきたロッシも、懸念を抱いているようだ。
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