ドゥカティ、2023年のチャンピオン防衛戦略は『完走だいじに』? 「一番以外で満足する方法知って」と王者バニャイヤに提言

 

 ドゥカティは2022年にフランチェスコ・バニャイヤがチャンピオンを獲得。2023年は久々にタイトル防衛にあたるシーズンとなるが、スプリントレースの導入もあり、ライダーにはシーズンを通してより戦略的なアプローチが必要だと考えている様子だ。
 MotoGPは昨年中盤、2023年シーズンから最高峰クラスの全レースでスプリントレースを実施することを決定。そのため、全21戦で争われる2023年シーズンは、MotoGPクラスのみ42レースが行なわれることになった。
 スプリントレースは土曜日に本戦の50%の距離で行なわれ、獲得ポイントも約半分となる。この新たな取り組みによる負荷の増加に備え、ライダー達はフィジカルの強化など、準備を進めている。そして、チームにとってもスプリントレースの開始は戦略面で考えなくてはならない要素となっている。
 ドゥカティのチームマネージャーであるダビデ・タルドッツィは2023年シーズンに向けた考えを、MotoGP公式サイトに対し次のように語っている。
「42レースが行なわれるため、難しい1年になるだろう」
「チャンピオンシップを連覇するのは非常に大変なことだ。我々のライバルはとても強い。ただペッコ(バニャイヤの愛称)とエネア(バスティアニーニ)のふたりとも、チャンピオンシップを勝つためのしっかりした資質を備えている」
「ペッコは昨年のいくつかのレースでは完璧だった一方で、別のレースではミスを犯してしまうこともあった。だから彼には2023年に向けてより完璧を目指すために改善が必要な領域があると思う」
「笑い話かもしれないが、彼は“一番”以外のポジションでも満足する方法を知らなくてはならない」
「2023年に世界チャンピオンになるためには、トップ3以外のポジションを受け入れる必要があると思う。42レースも行なわれるため、全てのレースでフィニッシュを目指すのも本当に難しいだろう。しかし、全戦でポイントを獲得していくことは、チャンピオンになるための秘訣のひとつになってくるはずだ」
 バニャイヤは昨年、前半戦でついた91ポイント差を覆してチャンピオンとなっている。しかし彼としても、昨年のようにレースでミスを犯してノーポイントに終わるようなことを繰り返すわけにはいかないと自認しているようだ。
「最大の教訓は、落ち着いていくこと、レースごとに考えていくこと、ナーバスになりすぎたり、コーナーで限界を攻めすぎてミスを犯したりしないことだった」
 バニャイヤは2022年を振り返ってそう語っている。
「スプリントレースはレースウィークに大きな変化をもたらす可能性があるし、僕らは新フォーマットに賢く適応しなくちゃいけない。実際にやってみて理解する前に質問に答えるのは難しいね。最初のスプリントを終えた後、自分のやり方について、どうすればより良くできるかを実感することになると思う」
 
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