フェラーリF1に上級スタッフ離脱のうわさが絶えず。バスール代表は「わずか1戦で標的にする」メディアを批判
2023年F1開幕戦バーレーンGPを不本意な結果で終えたフェラーリについて、チーム内でさまざまな混乱が生じていると報道されたことに対し、フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールが反論を行った。
2022年にランキング2位となり、今年こそタイトルをつかみたいフェラーリだが、開幕戦ではSF-23はレッドブルRB19と戦えるだけの速さを発揮できなかった。カルロス・サインツは4位に終わり、シャルル・ルクレールはパワーユニット関連のトラブルでリタイアした。
さらに、開幕戦直後、ビークルコンセプト責任者を務めたデイビッド・サンチェスが辞職したことが明らかになった。イタリアのメディアは、さらに何人かの上級スタッフがスクーデリア・フェラーリから離脱する可能性があると報じた。スポーティングディレクターのローレン・メキースはアルピーヌとFOMからオファーを受けており、エンジン部門の責任者エンリコ・グアルティエリはチームを離れることを考えているというのだ。
また、フェラーリ社CEOのベネデット・ビーニャは、元チーム代表マッティア・ビノットが担っていたマネジメントおよびコミュニケーション分野の一部責任を引き継ぎ、バスールは当初考えていたほどの権限を与えられていないとの報道もなされた。一方、ルクレールがフェラーリ会長ジョン・エルカーンへの1対1のミーティングを求めたとのうわさも持ち上がっている。
バスールは、フランスの『Auto Hebdo』のインタビューのなかで、こういった報道についてコメントした。
「たった1戦しか終えていないのに、なぜチームが標的になるのか、私には理解しがたい」とバスールは『Auto Hebdo』のジャン-ミシェル・デスヌーに語った。
「シミュレーションとコース上のパフォーマンスの相関関係に関しては、一致している。だからこそ、皆に対して、パフォーマンスに集中し、信頼性の問題に対する解決法を見つけるよう頼んだ。チャンピオンシップは長いのだ」
「開幕戦で勝てなかったからといって、戦いから外れたことにはならない。バーレーンはある意味では悪かったが、良い面もあった」
チーム代表として任される権限が約束されていたほど大きくなかったという報道についてバスールは、「私は、他の場所で得たことのない決定権と手段を持っている。それが現状だ」として、否定した。
サンチェスが離脱し、他の者もそれに続くのではないかといううわさに関しては、チーム代表が交代した後にある程度スタッフに動きがあるのは仕方がないとバスールは述べている。
「それは避けられないことだ。マッティアと非常に親しかった人間のなかに、去りたいと思う者もいる。私はそれを気にしない。自分の将来について一時懸念を持っていたスタッフもいたかもしれない」
ルクレールがエルカーン会長と直接会談することを求めたという説については、ビノットは、フェラーリの上層部がドライバーと話をする機会は定期的に設けられていると説明した。
「我々は冬季テストの後、ドライバー、エルカーン、ビーニャと話をした。イモラの後でまた話をする予定だ。そういったミーティングは計画されたものだ」
その後、イタリアメディアは、メキースは少なくとも今シーズン中はフェラーリにとどまる見通しだと伝えた。一方、空力責任者のディエゴ・トンディがサンチェスが抜けた穴を埋め、レッドブルから移籍したエンジニアたちに支えられて車体部門を率いていくともいわれている。
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