F1参入申請期限を前に浮上した多数の新チーム候補。F1ボスは料金引き上げを示唆
F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、FIAが開始した新規F1チーム選定プロセスに、多数の候補者から関心が寄せられていると明かした。新チームは、2億ドル(約269億円)を支払うことが条件とされているが、ドメニカリは、その額を引き上げるべきであるとの考えも示している。
今年2月、FIAは、F1に参入することに関心がある者からの申請を募集し、定められた条件を満たすかどうかを評価するためのプロセスを開始した。承認されたチームは2025年から2027年の間に参戦を開始する。
既存チームの多くは、参戦チーム数が増えることにより分配金が減少するとして、新規参入者を歓迎していない。コンコルド協定においては、新たにエントリーするチームは、“希薄化防止料”として、2億ドルを支払わなければならないと定められている。この料金は既存チームに分配される。
F1への投資家候補との会議において、ドメニカリは、新チーム募集プロセスの状況について説明するなかで、現在F1チームの価値は非常に高まっているため、この料金もそれに応じて引き上げるべきであると語った。
「FIAによって、新たなチームを加えるためのプロセスが開始された。技術的な観点、スポーツ的な観点、財政的な安定性、そして新しいチームがリーグやスポーツに価値を与えるかどうかという大局的な観点から、共に評価を行わなければならない。異なる立場から見ることになるだろう」
「人生においては、常に誰かが評価を下す必要がある。我々はこのプロセスの一部であり、今年の適切な時期に、正しい行動を取る。いわゆる希薄化防止料は、数年前に2億ドルに設定された。当時はこのビジネスの価値がこれほど高騰するとは誰も予想していなかったからだ。現在では状況はまったく異なっている。このビジネスを最善の方法で保護し、より大局的に全体像を把握することは、我々の義務である」
ドメニカリは、新規F1チームを設立する意向を持っている者は多数いると述べたが、候補について具体的には明かさなかった。
「参加したいと思っている人々は大勢いる。積極的にアピールしているチームもあれば、沈黙しているチームもある。いずれにしても彼らは(F1参入への)関心を強く示している」
アンドレッティ・グローバルは、ゼネラルモーターズ/キャデラックと提携してF1チームを立ち上げることを1月に発表した。また、最近ではハイテックのボス、オリバー・オークスが、FIAに対して必要書類を送ったことを認めている。資金を提供するのは、ドバイに拠点を置く企業で、その所有者はロシアの富豪ドミトリー・マゼピンであると考えられている。元F1チーム代表クレイグ・ポロックは『フォーミュラ・イコール』というF1プロジェクトについて明かしており、サウジアラビア政府の支援のもと、男女同数の従業員による運営を目指す。
また、パンテーラ・チーム・アジア、シャルル・ピックが所有するダムス、モナコのF1チームなどの動きもある。さらに、香港の富豪カルビン・ローは最近新規F1チーム候補への支援を行う計画があると明かした。申請の期限は4月30日となっており、今後さらに多くの候補者が浮上する可能性がある。
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