フェルスタッペンFP2トップ、ロングランにも隙なしで盤石の態勢。角田裕毅17番手|F1スペインGP
F1第8戦スペインGPのフリー走行2回目は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがFP1に続いてトップタイムとなった。
舞台となるカタルニア・サーキット周辺には、大きな雨雲が浮かんでいるものの、幸いサーキットにはその雨は落ちてこず、終始ドライコンディションで走行が行なわれた。
60分のセッションが開始され、スペインの”英雄”であるフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)がコースインすると、ファンからは大きな歓声があがった。
今回はイギリスGPでの新構造タイヤ導入に向け、ピレリからテスト用のタイヤが追加供給されているが、それも含めて使用している各車のタイヤ選択は様々。フェラーリの2台はソフトタイヤで走り出し、カルロス・サインツJr.が1分14秒999でまずはトップに立った。
一方のレッドブル勢はテスト用のタイヤを装着。このタイヤのコンパウンドは今回のハードタイヤに相当するC1だが、フェルスタッペンはサインツJr.から0.656秒差の3番手につけた。
フェラーリは今回、新しいサイドポンツーンを持ち込んでいる。FP1ではサインツJr.が新仕様、シャルル・ルクレールが旧仕様を使っていたが、このFP2からはルクレールもこの新サイドポンツーンを試した。
フェルスタッペンはテストタイヤで5周した後、ミディアムタイヤに交換。1分14秒968を記録し、1スペック柔らかいタイヤを使っていたフェラーリ勢を上回り、タイムシートのトップに立った。
セッション中盤には、アルファタウリの2台がミディアムタイヤを履いて揃ってタイムアップ。角田裕毅はリヤウイングにフロービズと呼ばれる塗料を塗って気流を可視化しながらも、6番手タイムをマーク。その後、FP1で4番手と良い流れの僚友ニック・デ・フリーズがそれを上回った。
残り時間が40分を切ると、フェラーリ勢が2セット目のソフトタイヤを投入し、予選を想定したシミュレーションを開始。1分14秒274で首位に立つと、ルクレールもそれをわずかに上回る1分14秒246を叩き出した。
これを皮切りにするように、各車が続々とソフトタイヤでのアタックを開始。ここでフェルスタッペンは1秒以上のタイムアップを果たし、1分13秒907で首位を取り戻した。さらにはアルピーヌのエステバン・オコンや、ハースのニコ・ヒュルケンベルグがフェラーリ勢を上回り、上位に食い込んだ。
アロンソは少し遅いタイミングでのアタックとなったが、セクター3で全体ベストを記録してフェルスタッペンから0.170秒差の2番手につけた。
セッション折り返しを過ぎると、徐々にロングランを開始するマシンが増えていった。フェルスタッペンはいち早くミディアムタイヤで走行を開始。一方、フェラーリ勢はハードタイヤとみなしているのか、テストタイヤで走行を重ねた。
フェルスタッペンはミディアムタイヤを履き、1分20秒台前半から19秒台後半までタイムを上げていった。また各車のラップタイムを見ると、ソフトタイヤも比較的安定してタイムが出ており、レースでも使えるタイヤだと言えそうだが、フェルスタッペンはその中でも頭ひとつ抜けた19秒台前半のラップタイムを並べた。
途中、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が軽い雨が落ちてきていると報告した場面もあったが、天候は崩れずセッション終了。フェルスタッペンがセッションをトップで終えた。
フェルスタッペンはロングランでも安定してハイペースを刻み、まさに盤石といった態勢。セッション終了間際にはロングランに使ったソフトタイヤで1分18秒6までタイムを上げて見せた。
2番手には地元アロンソ。もはや今季お馴染みといったポジションにつけた。一方、3番手のヒュルケンベルグはサプライズといった好位置だが、ロングランペースも悪くなく仕上がりは上々だと言えそうだ。
フェラーリ勢はアタックのタイミングが早かったこともあってか、ルクレールが6番手、サインツJr.が7番手となった。ロングランでは、またもアストンマーチン勢がライバルとなりそうな速さだ。
アルファタウリは角田裕毅が17番手、デ・フリーズが16番手。2日目以降にマシンを最適化しポジションを上げていきたいところだ。
ただ、スペインGPは土曜日曜ともに雨の確率が高い予報となっており、ドライバー・チームはいかにコンディションに合わせてパフォーマンスを発揮できるかが試される週末となりそうだ。
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