ルクレールがFP3トップも途中で雨が到来。レッドブル勢はソフトタイヤで走らず爪を隠す|F1オーストリアGP
F1第11戦イギリスGPのフリー走行3回目は、フェラーリのシャルル・ルクレールがセッション首位となった。
雨が心配されたグランプリ2日目は、まさに”ブリティッシュ・ウェザー”といった気まぐれな空模様。FP3開始時点で雨粒は落ちていないものの路面はところどころ濡れており、気温23度、路面温度29度というコンディションだった。
セッション中の降水確率が90%という予報が出ている中で、現地時間11時30分から60分の走行開始となった。
早速コースインしようとしたランド・ノリス(マクラーレン)はマシンに冷却ファンがついたまま発進。ピットレーン出口で慌ててマシンを止めるという珍事も起きた。
FP2を全く走れなかったシャルル・ルクレール(フェラーリ)だが、フェラーリのクルーは夜間の門限を破ってマシンを修復。ルクレールはセッション序盤からソフトタイヤでタイムを出しに行った。
しかし、ミディアムタイヤで1分28秒836をマークしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がまずはタイムシートのトップに。ルクレールが2番手、同じくソフトタイヤでカルロス・サインツJr.(フェラーリ)が3番手に続いた。
メルセデス勢もソフトタイヤで走行。FP2ではソフトタイヤのタイムが伸び悩んだが、このセッションではフェラーリ勢と同等のタイムをマーク。ルイス・ハミルトンが2番手につけた。
ただフェルスタッペン、サインツJr.がタイムを更新。特にサインツJr.は1分27秒964までタイムアップ。これは、フェルスタッペンがFP2で記録したトップタイムを上回るモノだ。
しかしその後もソフトタイヤを履くフェラーリとメルセデスの4台はプッシュを続け、次々とトップタイムを塗り替えていき、ルクレールが1分27秒419を叩き出し頭ひとつ抜け出した。
セッション開始から20分を過ぎると、他にも2セット目のタイヤとしてソフトを投入するマシンが増加。ただレッドブルの2台はミディアムタイヤでの走行を続けた。
初日好調だったウイリアムズのアレクサンダー・アルボンがソフトタイヤでのアタックで2番手に食い込む中、雨雲がサーキットに到来。レースコントロールもウエットトラック宣言を行なった。
これにより、各車はセッション折り返しを前にして続々とピットに帰還。しばらくコース上は誰も走らない状態が続いたが、ノリスを筆頭にインターミディエイトタイヤで続々とコースインしていった。
しかしコース上には水しぶきが上がらないほど乾いているポイントも多く、インターミディエイトタイヤで5周以上走行を継続するマシンは少数派。ノリスはユーズドのソフトタイヤに履き替えたが、今度は濡れている場所で挙動を乱すなど実に微妙なコンディションが続いた。
残り時間10分というタイミングで、フェルスタッペンがインターミディエイトタイヤでコースイン。1分41秒176で1周を回った。
雨が強まったこともあって、その他のマシンもインターミディエイトタイヤでの走行を続ける中でセッション終了。首位はドライコンディションでタイムを出したルクレールとなった。
ただ、各車が2セット目のタイヤでアタックするタイミングで雨が来たこともあり、セッションの結果は勢力図を完全に示したものではないだろう。特にレッドブルはこのセッションでソフトタイヤを使わなかったため、フェルスタッペン8番手、セルジオ・ペレスは14番手となっている。
初日は下位に沈んだアルファタウリは、角田裕毅が10番手。チームメイトのニック・デ・フリーズも11番手に続いた。
ウエットコンディションではフェルスタッペンが速さを見せ、セッション終了間際のタイミングで1分38秒5のラップタイムを記録。これはライバルたちよりも1秒以上速いペースだった。
予選のコンディション次第で、大きく結果が左右されることは間違いないだろう。チームには臨機応変の対応が求められそうだ。
順位
#
ドライバー
周回数
タイム
差
前車との差
1
16
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