ハース代表、新チームのF1参入による“安定性の喪失”を危惧「他チームを入れたらどこかが危機に陥るかもしれない」
ハースF1のチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、新チームをF1グリッドに加えることは、F1の長期的な安定と財政的な成功を脅かすことになると懸念している。
現在のグリッドは10チームで構成され、2016年に加入したハースが最も新しいチームだ。過去にラインアップに加わった他のチームには、マルシャ/マノー、ケータハム、HRTがあるが、短命に終わった。
FIAは最近、F1新規参入を目指すチームのために正式な申請プロセスを開始した。マイケル・アンドレッティ率いるアンドレッティ・グローバルはそうしたチームの筆頭だ。FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、グリッドにさらにチームを追加することに熱心だが、F1のCEOのステファノ・ドメニカリは極めて冷淡だ。
そして、メルセデスのトト・ウォルフとレッドブルのクリスチャン・ホーナーを含む多くのチーム代表たちは、賞金の分配からピットにガレージを増やすスペースがないといったことまで問題点を挙げ、ラインアップの拡大に積極的に反対している。今ではシュタイナーもチームを追加するアイデアについて姿勢を明らかにしており、F1が世界的に人気を博して空前の盛り上がりを見せているだけに、急激な拡大はスポーツの存続自体を脅かしかねないと述べている。
「非常に安定した10チームがある。技術的にも財政的にも全チームが安定している」とシュタイナーは、F1第13戦ベルギーGPの週末にスパ・フランコルシャンのパドックでメディアに説明した。
「昨年我々は大きな成長を遂げた。非常に安定している。非常に優れた10チームがあるが、何かを変えたら状況は他の方向へ変わる可能性がある。他のチームを入れたら3、4年のうちにどこかが危機に陥るかもしれず、8チームや9チームしか残らないということになるかもしれない」
「やり過ぎによって各チームの安定性が失われたら、何を達成できるというのだろうか? 3年後には、倒産したのでチームを失ったと言ってここに座っていることになるだろう」
「現在我々はピークにいる。F1は成長しており、終わりはない。1年に22チームで56レースできるかもしれない。それは満足できることだろう」
しかしシュタイナーは、そこまで拡大することがいいアイデアではないことの論拠として、72年におよぶF1の歴史に注意を向けた。
「F1は非常に古いスポーツだが、優れたチームが10チームあったことがない。歴史を振り返ってみると、我々は非常にいい時期にいると思う。今ほどよかった時代はなかったし、安定したチームが10チームあったこともない」
「このビジネスはFOMが経営している。彼らはF1が確実に持続可能なものになるようにする必要がある」
「我々を現在の状況まで導くFOMのビジネスプランがあった。この状況は偶然できたものではない。行動がなされ、契約と多くの仕事が行われた」
「正当な理由もなしにより多くのチームを認めることによって、彼らは経営と計画を危険にさらしたくはないだろう」
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