クラッシュを繰り返すサージェントをウイリアムズ代表が擁護。一方でパーツ不足も認める/F1第17戦

 

 ウイリアムズF1のチーム代表を務めるジェイムズ・ボウルズは、F1第17戦日本GPでクラッシュしたローガン・サージェントを擁護し、またサージェントとチームメイトのアレクサンダー・アルボンは異なるスペックのマシンで走行しているため、彼らのラップタイムを比較することはできないと主張した。

 日本GPの週末に、アルファタウリが角田裕毅とダニエル・リカルドの体制を2024年末まで継続することを発表し、ウイリアムズは来年のラインアップを発表していない唯一のチームとなった。この発表は、20人中19人のドライバーが、今シーズン終了時と同じチームから来年のF1世界選手権に参戦するということを意味する。もしローガン・サージェントがアレクサンダー・アルボンとともにウイリアムズに残留することになったら、F1史上初めて、2シーズンにわたってひとりもドライバー変更が発生しないという状況になる。

 ボウルズは、サージェントにもう1年シートを与えることが優先事項だと繰り返し明言しており、「我々には彼が学んで向上するために、可能な限りベストなコンディションを与える義務がある。なぜなら我々はこのチャンピオンシップの開始前に彼に準備時間をほとんど与えなかったため、スタートの時点で彼を非常に厳しい立場に置いてしまったからだ」と説明した。

 サージェントは、日本GPの予選で大クラッシュを喫し、チーム内での彼の状況はより難しいものになっている。しかしボウルズは次のように指摘した。

「ローガンのラップタイムをアレックスとは比べられない。なぜならイタリアGP以降彼らは異なるコンフィギュレーションで走行している。両方のマシンに最新のアップグレードを適用するためのパーツが不足しているためだ」

ローガン・サージェント(ウイリアムズ)
2023年F1第17戦日本GP 予選Q1でクラッシュしたローガン・サージェント(ウイリアムズ)

 これはオランダGPでサージェントが2回クラッシュして、空力パッケージの多くのパーツを破損させたためだ。アルボンは規則的にポイントを獲得しているので、チームは両方の新パーツのセットをアルボンのマシンに割り当てることを選択した。サージェントは古いスペックでモンツァ、シンガポール、鈴鹿を走ったが、カタールでも同様である可能性が高い。

 日本へは足を運ばなかったボウルズは、イギリスから次のように語った。

「ローガンは様々な点で入り混じった旧型の空力パッケージで走行しているが、それは単にパーツの入手がますます困難になっているからだ。予算制限の下、年末に近づくなかでやりたくないのはパーツの過剰生産だ。予想より多くの消耗があったと言えるだろう」

「鈴鹿の事故に対処するためのパーツは十分にあるが、それは年末になるまでにより多くのスペアパーツを生産しながら、他のアイテムからは注意をそらさなければならないということだ」

 一方でサージェントは、「僕はラインを超え続けているので、そうするのをやめなければならない。たとえ違う空力スペックで走行していても、アレックスにどんどん近づいているのがわかるからだ。だから僕の目標はこれからはクリーンな週末にしていくことにある」と述べている。

ローガン・サージェント(ウイリアムズ)
2023年F1第17戦日本GP ローガン・サージェント(ウイリアムズ)

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