マルク・マルケスのグレシーニ入り、ドゥカティにはマネジメント上の問題に? ”ただ勝ちたい“マルケス制御できるか

 

 MotoGPで6度タイトル獲得を誇るマルク・マルケスは、2023年限りでホンダとの契約を早期終了し、来季はドゥカティ陣営のグレシーニへと加入することが発表されたが、これはドゥカティにとって頭痛の種となるかもしれない。 マルケスは来季、Moto2クラスからの長年の付き合いがあるクルーチーフのサンティ・エルナンデスも残して、単独でグレシーニへ移籍すると見られている。これはマルケスがグレシーニで1年契約を選んだことが要因に存在している。2025年にわずか1年間で他メーカーの陣営に移る可能性がある状況で、ドゥカティがエルナンデスらエンジニアに“秘密”を渡すことを懸念するのは当然だろう。 しかし、そういったエンジニアからの情報の流出や拡散の可能性は、ドゥカティにとっては”マルケスの加入”という一大事に比べれば、大した出来事ではないかもしれない。 ドゥカティにとって真に問題となる可能性があるのは、マルケスというライダーの加入により、これまで注意深く維持してきた現状の体制を大きく覆してしまうことだ。 マルケスのグレシーニ加入自体には、彼が型落ちのバイクを使うことになる点を差して、奇妙に思う人もいる。しかし、この点はむしろマルケスにとってプラスの要素になっているとも考えられる。 彼はホンダで“テストライダー”であることに辟易している面があり、機能するバイクで速く走ることだけを望んでいる。そして恐らく、これは弟で現グレシーニ所属のアレックスが兄に伝えたモノでもあるはずだ。 ホンダでの苦戦を経て、今年からグレシーニへ加入し明らかに改善したパフォーマンスを見せているアレックスは、非常に明確な”基準”を示しているのだ。そしてトレーニングなどを今も共にする兄も、型落ちバイクかどうかは関係無く、ドゥカティで何ができるかを完全に理解していることだろう。 また型落ちバイクの利点は、2022年シーズンにドゥカティがエンジン選択でミスを犯した結果、そのエンジンで戦わざるを得なかったプラマック勢の苦戦を見れば明らかだ。 …読み続ける

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