大苦戦メルセデス、ポーパシング問題解決ならず……「根本的な改善が必要だ」

 

 F1第8戦アゼルバイジャンGP初日、メルセデスはジョージ・ラッセルがFP2で7番手。トップのシャルル・ルクレール(フェラーリ)からは1.3秒離された。ルイス・ハミルトンは、さらに0.3秒遅れ、12番手となった。
 タイム差以上に、メルセデスのふたりはマシンの激しいポーパシングに悩まされた。約2.2kmの全開区間があるバクーで、ドライバーのヘルメットが激しく揺さぶられているのはオンボード映像でも明らかだった。
 メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、問題を解決するには、微調整だけでは不十分であることを認めた。
「シングルラップとロングランでタイムを見つけるために、少しやらなければならないことがある。バランスは大きな問題ではないが、コーナーでのグリップが不足しているし、ストレートでの乗り心地もドライバーにとっては不快だから、一晩で改善する必要がある」
「直線スピードもあまり良くないが、これはストレートで地面に叩きつけられているせいもあるだろう。今日は新しいパーツをいくつか装着したので、それが問題につながっているのかどうか、これから検証していく」
「全体的にはいい状態ではないし、微調整というよりは根本的な改善を目指す必要がある」
 激しいポーパシングに見舞われたのはメルセデスだけではなかったが、ハミルトンは”ドラマティック”なバウンドにかなり苦しめられたと語った。
「今日一番つらかったのはバウンシングだ。少し痛みがあったよ」
「ストレートエンドでかなりスピードをロスしているし、ボトミングしてしまっている。前戦と同じ問題に直面しているんだ」
「FP2で実験的なことをやってみたんだけど、あまりいい感触ではなかった。明日はおそらく、元のセッティングに戻すことになるだろう」
「1.3秒や1.6秒の差はストレートに起因しているようだが、今夜は頭を冷やして解決策を見つけたい」
 アップデートを持ち込んだ第6戦スペインGPでは、ポーパシングが鳴りを潜め、メルセデスの逆襲が期待されたが、チームは第7戦モナコGPでもバンプの対処に苦しんだ。低速のモナコでは、空力由来のポーパシングは発生しづらいと考えられていたが、メルセデスのマシンは激しくバウンドしていたのだ。
 ラッセルは、シーズン開幕からすでに8戦が経過した時点でまだ多くのマシンにポーパシングが起きている現状を踏まえ、F1は長期的な解決策を見出すべきだと示唆した。
「今のマシンは地面にかなり近いところを走っているので、高速コーナーではマシンがフルボトムになる。それは誰にとっても同じで、快適なドライブだとはあまり言えない」
「この時代のクルマが今後どうなるかは分からない。でもこの先4年間、この状態で走り続けることはできないだろうから、僕たち全員にとって会話が必要になってくるだろう」
 
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