フェルスタッペンがトップフィニッシュ。フェラーリ勢はバトルを展開も2、3番手維持【スプリントレポート/F1第11戦】
2022年F1第11戦オーストリアGPのスプリントが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップでフィニッシュした。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手は(カルロス・サインツ)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は17番手だった。
初日に行われた予選は0.029秒の僅差で、フェルスタッペンがルクレールを制した。予選一発の速さはルクレールが優ると思われていたなか、フェルスタッペンが執念でポールポジションを奪い取った形だ。
現地時間午後4時30分からのスプリントレースは、全24周で争われる。上空にはやや厚めの雲がかかっているが、レース中の降水確率は0%。気温21度、路面温度34.7度。メインストレートでは向かい風となる西の風が、やや強く吹いている。
11番グリッドのアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、17番手のランス・ストロール(アストンマーティン)、最後列のニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)がソフトタイヤで順位挽回を狙う。それ以外の16台はミディアムタイヤを選択した。
フォーメーションラップ直前、8番グリッドのフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のマシンに黄旗が振られた。タイヤウォーマーが付いたままになっており、スタート手順違反を問われたようだ。アロンソはピットスタートとなった。さらに周冠宇(アルファロメオ)が、フォーメーションラップの最終コーナーを立ち上がったところでストップ。もう1周フォーメーションラップが行われ、周もピットスタートの列に加わった。
サインツがスタートで立ち上がり加速を活かし、2番手に上がる。ルクレールも負けずに抜き返した。その間にフェルスタッペンは、早くもルクレールに1秒差をつけた。後方ではピエール・ガスリー(アルファタウリ)がルイス・ハミルトン(メルセデス)に追突され、18番手に後退。セルジオ・ペレス(レッドブル)が13番手から8番手にジャンプアップした。そしてアロンソはスタートできず、0周リタイアとなった。角田は3つ順位を下げて17番手と、苦しい立ち上がりだ。
ルクレールは最速タイムを出しながらフェルスタッペンを追うが、6周目までに両者の差は2秒4まで広がった。3番手サインツは1秒以内につけ、さかんに仕掛ける。防戦一方のルクレールは当然ペースが落ち、フェルスタッペン追撃ができない。サインツはフロントタイヤをロックさせ、ルクレールのDRS圏外に離れた。
後方ではペレスがまずミック・シューマッハー、続いてケビン・マグヌッセンとハース2台を次々に攻略して6番手。さらに12周目にはエステバン・オコン(アルピーヌ)もかわして、5番手まで順位を上げた。
11周目、ターン6で13番手アルボンに迫ったベッテルが接触、コースオフして最下位に転落した。これで角田、ガスリーは15、16番手に繰り上がった。しかし17周目に角田はガスリー、周に次々に抜かれ、17番手に後退した。
レース終盤はハミルトンが8番手シューマッハーに猛然と襲いかかるが、数周にわたって抜きあぐねる。ハミルトンは「前のクルマは僕の前を、少なくとも4回横切った」と、苛立ちを隠さない。それでも22周目、シューマッハーがその前のマグヌッセンのDRSから離れた隙を逃さず、8番手に。何とかスプリントのポイント圏内に滑り込んだ。
レースはフェルスタッペンが、ポール・トゥ・ウイン。フェルスタッペンは序盤のフェラーリ同士のバトルに助けられた形で、エミリア・ロマーニャGPに続いてスプリント今季2勝目を挙げた。2番手ルクレール、3番手サインツ、4番手ラッセル、5番手ペレス。6番手オコン、7番手マグヌッセン、8番手ハミルトン。ガスリーは15番手、角田は17番手だった。
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