「サーキットだからできることがある」ホンダ、レースを通してカーボンニュートラルへ挑む。HRCのS耐Qクラス参戦も?

 

 ホンダの二輪・四輪レース活動を担うホンダ・レーシング(HRC)は、活動方針のひとつに「持続可能なモータースポーツを実現するカーボンニュートラル対応」というものを掲げている。
 カーボンニュートラルと一言で言っても、電気に水素、バイオ燃料や合成燃料など、その手段は様々だ。世界は電動化に舵を切りつつあるものの、従来の内燃機関を使用できるカーボンニュートラル燃料の実現を目指す動きも少なくない。
 ホンダも、カーボンニュートラル対策への開発にリソースをシフトするためにF1撤退を決めており、多くのF1技術者が量産領域の研究開発へ向けて巣立っていった。
 変革期の真っ只中に、ホンダのモータスポーツ活動部門としてHRCはどうカーボンニュートラル化に取り組んでいくのか? その挑戦の”実験場”はレースにあると浅木部長は語る。
「サーキットだからこそ、できることがあると考えています」
「ひとつは燃料です。一番分かりやすいのはカーボンニュートラル燃料……(バイオマスを含む)地表にあるCO2を取り込んで燃料を作り、燃やしても取り込んだCO2が地表に戻るだけなので(総量は)増えないという燃料です」
「大量生産が難しく価格が高いという課題はありますが、サーキットの場を使って、そこを打破するような活動、研究開発をやっていきたいと思います」
「多くの技術者はEVの開発に向けて出ていきましたが、世の中どういう風に変わるかは分かりません。色んな道がある……または(EVと内燃機関車の)両方が残るかもしれません。そういったカーボンニュートラル技術を、サーキットで使う中規模の量(のカーボンニュートラル燃料)を使いながら、実験室とは違う環境の中で大量生産やコストダウンの研究をしていきます」
「世界最先端の技術をもっと磨くことで、社会にも貢献していきたいと思います。それがHRCの役目だと考えています」

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