F1引退まで残り4戦……ベッテル、フィナーレ近づき”しみじみ”「鈴鹿の予選後、少し寂しさを感じた」

 

 7月のハンガリーGPで、今季限りでのF1引退を表明したアストンマーチンのセバスチャン・ベッテル。2022年シーズンも第18戦日本GPを終えて残り4レースとなっているが、ベッテル自身も引退が現実味を帯びてきたと感じているようだ。
 2007年のアメリカGPでF1にデビューしたベッテルは、今年で35歳。16年というF1キャリアの中で、トロロッソ(現アルファタウリ)にチーム初勝利をもたらし、レッドブルではF1世界チャンピオンを4年連続で獲得し、フェラーリでは14勝をチームにもたらした。
 2021年からベッテルは新生アストンマーチンへ移籍。大黒柱としてチームを牽引し、昨年はアゼルバイジャンGPで3位表彰台を獲得したが、チームは昨年コンストラクターズランキングで7位。アストンマーチンは参戦初年度に”五カ年計画”でタイトルを狙える体制を構築すると宣言していたものの、2年目となった今季も現時点で7番手と激しい中団グループの荒波に揉まれている。
 ただチームのタイトルに向けた体制は徐々に整いつつあるとベッテルは語っている。
「もう2年近くになるね」
 アメリカGPに先立つ木曜日にベッテルは振り返り、次のように続けた。
「昨年の時点で既に高い目標を掲げていたけど、今年もその目標に到達できていない。それは秘密でもなんでもない」
「でもチームは成長し、スタッフも増え、インフラも整ってきている。みんなが最近、シルバーストン(のファクトリー)に行ったかどうかは知らないけど、色んなことが起きているし、それが将来的に表れてくるはずなんだ」
「時間がかかるものなんだ。もちろん、この2年間を振り返ったら『もう少し速く、もっと良いマシンがあれば良かったのに』と思うのは当然のことだ。でも全体として、ツールも人材も揃いつつあるし、直に歯車がかみ合い始めると思う。目標は来年にもっと良いマシンを提供することで、もちろん僕は関与していないけど、チームの一員であることに変わりはない」
「(チームは)まだ成長の途中だし、もっと良いモノをつくることがターゲットだ」
 以前チーム代表のマイク・クラックは、ベッテルは引退表明後も真剣にレースへ取り組み、来季マシンへ向けたフィードバックも熱心に行なっていると明かしていた。
 シーズンが終わりに近づき、今季マシンの開発が終わりを迎えようとする中、依然として来季マシンについてエンジニアと話し合いを行なっているのかと訊かれたベッテルは次のように答えた。
「そうでもないね。もちろん、レース週末にそういう話はしないけど、今年の弱点が分かっているのは確かだし、チームは来年に向けてそれを修正しようとしているのも事実だ。だから、イエスと答えることも、ノーと答えることもできるね」
「でも僕は持てる全てを捧げるよ。僕が躊躇う理由は何もないし、変わっていない。どこかへ行ってしまった訳ではないし、思ったことをそのまま伝える。昨年と比べても、何も変わっていないよ」

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