ハース、来季ラインアップは確定間近か。サンパウロGPが、シューマッハーにとって最後のアピールチャンスに?
ハースのギュンター・シュタイナー代表は、チームの来季ドライバーラインアップについて決定を急がないとしながらも、発表が近いことを示唆した。
ハースはケビン・マグヌッセンが来季もチームに残ることは決まっているものの、セカンドシートには誰が座るか、まだ決まっていない状態だ。チームはミック・シューマッハーを来季も起用するか、ニコ・ヒュルケンベルグに代えるかを検討していると思われる。
シューマッハーは今季、マグヌッセンに匹敵するパフォーマンスを安定して発揮できずにいる。マグヌッセンは6回の入賞で24ポイントを獲得。加えてサンパウロGPの予選では、ハースF1に初のポールポジションを届けてみせた。
それに対し、シューマッハーは入賞2回で12ポイント獲得に留まっている。
ウイリアムズが育成ドライバーのローガン・サージェントを起用する方針を明らかにしたことで、ハースのセカンドシートは事実上唯一の空席となっている。それだけに、マグヌッセンのパートナーに誰が選ばれるのか、注目が集まっている。
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チーム代表のシュタイナーは決断を急ぐ必要はないと常々強調しているものの、サンパウロGPを前に、まだ確定はしていないながらも次週には発表できるかもしれないと明かしていた。
「我々がどうするにせよ、うまくいけば来週には何か発表できるだろう」
そうシュタイナーは語った。
「それは私の目標だ。しかし、約束はできない」
最終戦アブダビGP後の火曜日には、同地でピレリのタイヤテストが行なわれるが、ハースはここで新しく決まったレギュラードライバーを走らせたいと考えている。
しかし彼は、他にフリーシートがない以上、ハースが他のチームにドライバーを奪われることを恐れて決断を急ぐ必要はないと話す。
「アブダビのテストで来年走るドライバーを確保したい、それだけだ」
「我々は最善の決断を下そうとしている。良い決断を下す上で、時間が役に立つんだ」
候補の一人とされているヒュルケンベルグは、ルノー時代の2019年を最後にF1フル参戦から遠ざかっているが、新型コロナウイルス禍でスーパーサブとして活躍。2022年も、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)の代役として開幕2戦に出場している。
シュタイナーは来季ドライバーの決定について「将来に向けてチームをどのように発展させるのがベストか、我々が進みたいところに進めるか」にかかっていると述べた。
「来年、我々はクルマの開発で一歩を踏み出すことになると思う」
「我々は多くのことを行なってきたし、自分たちが今年何をしたのか、どのようにチームを改善できるのか、多くの分析を行なってきた」
「多くの人が言うように、ひとつのレースで決まるわけではない。たとえここで素晴らしいレースをしたとしてもね。短期的なことではなく、中期的なことを考えているんだ」
シューマッハーは7月のオーストリアGPで最高リザルト6位を記録。それ以降の8レースでは、マグヌッセンと拮抗したパフォーマンスを発揮している。一方、マグヌッセンはハースが最も競争力を発揮していたシーズン序盤にポイントを獲得。開幕4戦のうち3戦でポイントを獲得し、先日のアメリカGPでも9位入賞を果たしている。
シュタイナーは、シューマッハーの”アップダウン”の理由をもっと理解したいと考えており、その原因を解決したいと考えているようだ。
「誰にとっても、多くのエネルギーを消費する事になってしまう」
「週末に落ち込むと、月曜日は大変だ。また上がってこなければならず、また落ち込んでしまうんだ」
F1参戦2戦目のシューマッハー。ルーキーシーズンはマシンのパフォーマンスも低く、苦戦していただけに2年目は実力を証明するチャンスだった。サンパウロGPは、ハースで3年目のシーズンを迎えるための最後のアピールチャンスとなりそうだ。
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