オコン、新世代F1マシンについて「デグラデーションが少なくなった」と評価。一方で重量とグリップの低さを指摘
アルピーヌのエステバン・オコンは、今日のF1マシンは以前のものよりドライビングを楽しめないという他のドライバーの意見に同意している。
コース上でのレースを改善するために2022年初頭に刷新されたF1のルールとレギュレーションによって18インチタイヤが導入され、グラウンドエフェクトが復活した。しかし必然的にいくつかの妥協点があった。マシンは安全機能の導入のために重くなり、一部のチームは、身体的に大きな負荷をドライバーにかけるポーパシング現象のような問題に苦しめられた。
2021年のマシンと比べて、現在のマシンは同様かそれ以上にドライビングを楽しめるか尋ねられたオコンは次のように答えた。
「残念ながらノーだ。マシンは重く、グリップは低い」
しかしながらオコンは、最新のマシンについて完全に否定的なわけではなかった。
「デグラデーションは少なくなったと思う。これはいい点だね。新レギュレーションでの初めての年だからこれからよくなっていくだろうし、(2023年の)僕たちのマシンが正しい方向へ進むことを願っている」
「今年のマシンが速くないということは、誰にとっても同じことだ」
オコンは直近の2台のマシンを直接比較する機会を得ていた。モンツァで行われたシーズン中のテストセッションで、2021年型マシンを使用したのだ。
「モンツァでジャック・ビルヌーブとテストをしたけれど、はるかに楽しめたし、ずっと速いマシンだと感じた」
オコンは2016年のベルギーGPでマノーからF1デビューを飾ったが、現代のハイブリッドエンジン導入後のことで、技術ルールがかなり安定していた時期だった。つまり26歳のオコンには、いわゆる黄金時代の最高モデルのF1マシンでレースをする機会がなかったということだ。
「僕がF1について夢を見ていたのは2005年や2006年のことで、その時はタイヤ戦争が起きていた」とオコンは、F1チームにブリヂストンとミシュランがタイヤを提供していた時期を振り返って語った。
「印象的だったよ。テクノロジーがとても進歩していたからね」とオコンは語り、その時期は「フェラーリ対ルノーの戦い」でもあったと述べた。
「クールなエンジンで素晴らしいサウンドだった。マシンはとても軽くてすごく速かった」
しかし現代のマシンに意見はあろうとも、オコンはそれでも今日のレース技術を選ぶだろうと認めた。
「選ばなければならないのなら、今の時代を選ぶだろう。F1がマシンの性能をより近づけるためのレギュレーションにあらゆることを導入しているし、レースに関してはよくなっている」
フォースインディアとルノーを経て、現在オコンはアルピーヌに落ち着いている。彼は2022年、ドライバーズ選手権の最終順位で、チームメイトのフェルナンド・アロンソを抜いている。
そのアロンソは2023年シーズンに向けてアストンマーティンに移籍した。オコンは今年、アルファタウリから移籍してくる同胞でかつての幼馴染ピエール・ガスリーとチームメイトになる。ふたりはここ数年は難しい関係にあったが、2023年にチームでともに仕事をするにあたってはなんの問題もないと主張している。
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