デ・フリース、同胞のフェルスタッペンについて「F1パドックでは兄のように感じている」と語る
ニック・デ・フリースはF1での初めてのフルシーズンを前に、同胞であり世界チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンとの親しい関係について語った。
「マックスと僕は幼い頃からの知り合いだ。同じ時期にカートをして育った。実際に対戦したことは一度もないけれどね」とデ・フリースはアルファタウリのQ&Aセッションで語った。
「僕たちは素晴らしい関係を築いている。レースの世界で育ったことや、父親たちが深く関わっていてヨーロッパをカートをして周っていたことはとてもよく似ている。僕たちはお互いをとても尊敬している」
「もちろん同じ国の出身で同じ言葉を話す。ただ仲良くやっているんだ」
「僕の方が年上だけど、F1のパドックではマックスが兄であるように感じている。彼は明らかに多くのことを達成しているし、すでに豊富な経験がある」
フェルスタッペンがレッドブルのドライバー育成プログラムからすぐにF1に躍り出たのに比べると、27歳のデ・フリースはF1へのブレークスルーを達成するのに長い道のりを経てきた。デ・フリースが、ニコラス・ラティフィ、周冠宇、ミック・シューマッハーらを相手に戦って2019年にF2タイトルを獲得した際には、彼はF1入りするかに見えた。デ・フリースは、この時期のことをこれまでのレースキャリアのハイライトだと今も表現している。
「多くの浮き沈みがあった。ハイライトをひとつ挙げるとしたら、それはF2でタイトルを獲ったことだ。キャリアの大半において目指していくチャンピオンシップだからね」
「F1ドライバーを夢見て成長したら、F2はその前の最後のステップだ。僕にとっては勝つための重要なチャンピオンシップだった」
残念ながらデ・フリースはF1でシートを見つけることができず、代わりにフォーミュラEに参戦した。デ・フリースはメルセデスからフォーミュラEに参戦して2020/21年シーズンにタイトルを獲得したが、2022年にはメルセデス、ウイリアムズ、アストンマーティンでフリー走行に参加し、F1への最後の挑戦にふたたび集中した。
そしてウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが体調不良に見舞われ、デ・フリースが突然代役としてグランプリデビューを言い渡されたのは、モンツァでのFP1の後のことだった。デ・フリースは予選で13番グリッドを獲得し(他車のペナルティにより8番手からスタート)、翌日はポイントを獲得した。
「初めて(マックスと自分が)実際に一緒にレースをしたのは、昨年のモンツァのことだった。グリッド上ではたまたま隣同士だったから、すごいことだったよ」
この時の目覚ましい成功により、デ・フリースには、アルピーヌに移籍するピエール・ガスリーの後任として、アルファタウリとのフルタイム契約の扉が正式に開いた。デ・フリースは日本人の角田裕毅のチームメイトとなるが、彼のことはすでによく知っているという。
「間違いでなければ、2020年に僕たちは初めて会った。レッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリは、レッドブルリンクでマーケティングイベントを行っていた。僕はその週末にそこでヨーロピアン・ル・マン・シリーズに出たから、一緒にモナコまで行ったんだ」
「裕毅と初めて会ったのはその時だ。一緒にフライトで移動して、モナコでしばらく過ごした。誰もが知っているように、彼はとても面白い人だから、それ以来連絡を取り合っていた」
デ・フリースは以前に世界タイトルを獲得したものの、2023年にはふたたび正式にルーキーとなる。彼はそうしたバック・トゥ・ザ・フューチャーのようなアプローチを気にしないという。
「過去を振り返ってばかりいるのは好きではない。もちろんそれはF1への旅路の一部だけど、僕はいつも前を見ているのがいい」
「これまで達成してこれたことに感謝しているけれど、それと同時に新しい挑戦が待ち受けている。F1でレースができて心の底から幸せだよ」
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