F1 Topic:スチュワードは「角田が周をコース外へ追いやった」と判断も、5秒ペナルティには賛否両論
2023年F1第8戦スペインGPのレース後、レーススチュワードは周冠宇(アルファロメオ)とバトルした角田裕毅(アルファタウリ)に5秒ペナルティを科した理由を次のように説明した。
「スチュワードは、ビデオと車載カメラの映像による証拠を確認した。24号車(周)は1コーナーの頂点とその前後で前に出ていたため、ドライビングスタンダードガイドラインに基づき、レーススペースを確保する権利があった。したがって、我々は22号車(角田)が24号車をコース外へ追いやったと判断した」
この裁定に関して、メディアセンターにいる海外メディアに尋ねてみた。
まず、トーチュウやF1速報でもお馴染みのポルトガル人のルイス・バスコンセロスだ。
「私もその件を仲間たちと話したが、だれひとりスチュワードの裁定を支持する者はいなかった。あれではドライバーはレースでバトルなんてできない。明らかに不当な裁定だ」
しかし、メディアセンターには異なる意見を持つ記者も少なくなかった。その代表がイギリス人でgrandprix.comなどで執筆しているジョー・セイウォードだ。
「日本人にとっては厳しい裁定だったかもしれないが、あれは妥当な裁定だと思う。コーナーの頂点で前にいたのは周だから、角田は引かなければならなかった」
もうひとつ、興味深い意見を語ったのは、ドイツ誌アウトモーター・ウント・シュポルトの編集者を務めるミハエル・シュミットだ。
「私はスチュワードの裁定は妥当だと思うが、それよりなぜチームが角田に『ポジションを譲れ』と指示を出さなかったのかが不思議だ。周がコースアウトした時点で角田にペナルティが科せられる可能性があったし、周にポジションを譲っても10位。ポジションを譲れば、レースコントロールはそれ以上、審議の対象にすることはなかったわけだからね」
なお、角田はレース中、チームからポジションを入れ替えるよう指示を受けていなかっただけでなく、審議の対象になっているという事実も、さらに5秒ペナルティが科せられたことも知らされていなかった。
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