メルセデスF1の財務部門は46人体制でコストを監視。制限内でアップデートと2024年型マシン開発が可能だと確信
メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフは、F1のコスト上限をうっかり超えることなく、アップグレードパッケージの製造推進と、2024年のマシン開発を継続できるだろうと確信している。
チームはモナコGPとカナダGPで導入した新パーツによって大きく進歩した。7月初旬のオーストリアGPとイギリスGPにも間に合うように、さらにアップグレードを投入する予定だ。
こうした支出は来年のマシンに向けた作業とバランスを取らなければならず、そうしなければ2024年にふたたび遅れをとってしまうリスクがある。チームの支出は厳しく制限されていることから、バランスを取るのは容易ではない。
しかしウォルフは、チームは物事を把握しており、昨年ライバルチームのレッドブルに起きたように、過剰支出やペナルティを受けるリスクを冒すことはないと確信している。
「我々は財務部門に46名からなる大きな組織を作った。彼らはコストの上限を最後まで監視している」とウォルフは先週メディアに語った。
「年間を通した支出の傾向をたどっている。我々がやってきたことは、基本的にはリソースを様々なプロジェクトに割り当てることだ。昨年はずっと上限を下回っていたし、今年も下回ったままでいる」
「来年に向けた通常の開発の切り替えについては、かなり順調に進んでいる。我々がマシンの挙動について常に学んでいるのは素晴らしいことだ」
「来年に向けては根本的な設計変更がいくつか行われるだろう。だが何かを作り上げるようなことではない。むしろ何をシミュレーションしているかということであり、これは予算で測られるものではない。テラフロップスと風洞の時間のことだ」
チームは最近のアップグレードで進歩したものの、以前のように優勝とタイトル争いをする状態に戻るには、まだ挽回しなければならないことがあるのは間違いない。先週のモントリオールで、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは圧倒的速さを誇っていた。一方ルイス・ハミルトンはスタート時にフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)を抜くことに成功したが、第2スティントで彼に抜き返されるのを防ぐことはできなかった。
「特に低速コーナーで苦戦している。フェルナンドとマックスに負けたのがまさにそこだ」とハミルトンは先週のレース後に報告し、「ほぼすべてのコーナー」でトラクションが不足していることを理由に挙げた。
「マシンのリヤダウンフォースを追加し、もう少し効率化するために多くの作業をしなければならないが、少しずつ進めている」
アップグレードがあったにもかかわらず、ハミルトンは現在のW14には「年初から大きな違いは感じていない」と語った。
「マシンの特性は、今年の初めの状態ととてもよく似ている。マシンにはいくつか違いを感じる要素はあるけれど、単に少しだけダウンフォースが大きくなっているだけだ」
「特性の面ではまだレッドブルに勝てるものではないということは間違いないから、作業をしないといけない」
「来年のマシンでは、様々なものをたくさん取り外して、変更する必要がある」
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