ダニカ・パトリック「女性ドライバーは男性と一緒にレースをするべき」厳しい環境に身を置かなければならないと主張
元インディカードライバーのダニカ・パトリックは、女性ドライバーは最初から男性ドライバーと競えば、いっそうの個人的成長を遂げ、スポーツへの挑戦の準備ができると考えている。
女性がF1グリッドを飾ってから40年が経ったが、F1はグランプリレースを男性が独占している状況を打破するために一丸となって努力している。現在は消滅した女性だけのWシリーズは、女性レーサーの登竜門としての地位を確立できなかったが、今年初めに発足したF1がサポートしているF1アカデミーは、Wシリーズの挫折を乗り越えて成功することを望んでいる。
2008年に日本のもてぎで行われたインディカーのレースで勝利したパトリックは、アメリカのシングルシーターシリーズ最高峰のインディカーだけでなく、NASCARでも男性ライバルたちと競い合った。しかし不思議なことに、最近『Sky Sports F1』のポッドキャストで女性レーサーを引き上げようというF1の取り組みを支持するか尋ねられたパトリックは、そのような成果は彼女にとって重要ではないと示唆した。
「私がそうであることを願っている、それが私にとって重要であると思われるかもしれませんが、そうではないのです」とパトリックは語った。
「私はこのことに常に興味深いスタンスでいます。このスポーツを本当に人気のあるものにしているのは、素晴らしいレース内容だと思います。フィールドの半分が女性になり、首位を追いかけることはできるかもしれませんが、見ていておもしろくなるわけではないのです」
「素晴らしいレース……それは最近のF1でのレースです。マックス(・フェルスタッペン)以外の全員が、レースウイークに互角の戦いをして、2位、3位、4位、5位を争っています。だからこそレースが本当に魅力的なものになっています」
「だから当然女性であっても、普通に参戦しなければなりません」
41歳で現在『Sky』の解説者を務めているパトリックは、女性によるシリーズが、シングルシーターレースにおける女性の挑戦を後押しするのに役立つかもしれないと認めている一方で、女性レーサーは幅広いフィールドで競うことでより高いレベルの競争にさらされ、それにより彼女たちはスキルを伸ばし、全体的なパフォーマンスの改善を加速させることができると主張している。
「私は女性のシリーズについて批判ではなく、意見があります。これに問題はありませんし、他の方法では実力を示す機会がないかもしれない誰かにチャンスが与えられるでしょう。でも結局のところ、彼女たちは男性を相手にレースをしなければなりません」
「ゴルフはよく観られているでしょうが、ランクがそれほど高くないかもしれないゴルファーでも、対戦相手が誰であれ難局に対処します」
「すべてのスポーツにおいてその傾向があると思います。最高の選手のなかには、最高の相手と走り、練習し、一緒にいたいと望む人がいるのはそれが理由です。なぜなら上達できるからです」
「最高ではない選手を基準にして自分を評価したら、努力レベルや、自分がやろうと思い描くような精神的な目標に影響が出てしまいます」
パトリックは、女性レーサーは最初から最高の選手のなかに入っていった方がいいと考えている。
「だから最高に厳しい状況に自分を置かなければなりません。そして、その後は厳しくなっていくだけなので、それは早い段階で始めた方がいいのです」
「ドライバーが、女性が十分に速いかどうかを見るために適切なテストを行うことは、次のステップを踏み出すかどうか知るための最高の方法です。でもそれ以外に関して言えば、彼女たちは男性と一緒にレースをするべきだと思います。同じシリーズでレースをするのはリスクがあります。自分のことを信じてくれる人たちを周りに集めなければいけません」
「自分の実力を示すポジションに身を置く回数が多ければ多いほど、向上することができますし、クルマに乗っていないよりは乗っていた方がいいのです。より多くのマシンに乗り、より多くの走行時間を稼ぎ、実力を示すより多くのチャンスをつかめば、いいことばかりです」
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