知性と技で3位をつかんだアロンソ「チェコに抜かれて『終わった』と思ったが最後の好機を見逃さなかった」F1第21戦
2023年F1サンパウロGP(ブラジルGP)決勝で、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは3位表彰台を獲得した。
赤旗後のスタート直後にルイス・ハミルトン(メルセデス)を抜いて3番手に上がり、そのポジションを維持した。レース後半、セルジオ・ペレス(レッドブル)がすぐ後ろまで迫ったものの、アロンソは見事なディフェンスでしのぎ続けた。最後から2周目のターン1でペレスがいったん前に出たが、アロンソは諦めず、最終ラップのターン4で抜き返すことに成功、0.053秒差でペレスを抑えきって、表彰台をつかんだ。
チーム代表マイク・クラックは、「フェルナンドは、最高の知性とスキルを活用して走り、彼が偉大なドライバーであることを世界に示した」と称賛した。
■フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1チーム)
決勝=3位(71周/71周)
4番グリッド/タイヤ:ソフト→ソフト→ミディアム→ソフト
終盤、30周にもわたってセルジオからのプレッシャーを感じていた。最後から2周目に彼が抜いて行った時、もう表彰台フィニッシュのチャンスはなくなった、と思った。でも、最終ラップのターン1で彼のブレーキングが少し遅かったのを見て、「ターン4で行こう」と自分に言い聞かせたんだ。
チーム全体にとって素晴らしいリザルトだ。この数戦は少し苦戦してきて、特に最近の2戦は困難だった。だから、この表彰台は、サーキットに来ているスタッフ、シルバーストンのファクトリーで働くスタッフの全員に捧げる。僕たちは常に、最後のラップ、最後のコーナーまで戦い続ける。今日のレースでそれを証明したんだ。
(レース後の会見で語り)とても戦略的なレースでもあった。タイヤをセーブし、バッテリーを常にセーブし、チェコがDRS圏内に入ってきた時に備えた。(自分はDRSを使えなかったが)前を走っているマシンの方が、クリーンエアで走れて、ダウンフォースの面でいいし、タイヤマネジメントにとっても有利だ。僕の後ろを走っている彼は、ターン10、11、12で少し苦しんでいた。終盤の3つのコーナーはオーバーテイクのチャンスにおいて重要な箇所だ。
この3つのコーナーでは、前を走っているマシンの方がグリップの面で少し有利だった。だから、ここでは絶対にミスをしないように心掛けた。そうでなければ、チェコに近寄られてしまうからだ。ストレートでも、チェコにチャンスを与えないように、エネルギーを使った。さらに、時々ラインを変更した。同じラインで走らないようにしながら、彼のフロントノーズにタービュランスを与えようとしていた。
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