ルクレール、フェルスタッペン抑えFP3も首位。復活気配のメルセデスも好調キープ|F1第6戦スペインGP

 

 F1第6戦スペインGPのフリー走行3回目が実施された。トップタイムをマークしたのは、フェラーリのシャルル・ルクレールだった。
 金曜日と同様、快晴に恵まれたカタルニア・サーキット。気温は31度、路面温度42度というコンディションでセッションスタート時刻の現地時間13時を迎えた。
 FP2での走行でマシンにダメージを負ったランド・ノリス(マクラーレン)は、カーフュー(夜間作業禁止令)を破ってシャシー交換作業が行なわれたこともあって、真っ先にコースイン。ミディアムタイヤで走行を重ねた。
 一方、インスタレーションラップを済ませ、ピットに戻ってきたピエール・ガスリー(アルファタウリ)のマシンは後方から白煙を吹いており、すぐさまガレージに入れられてしまった。結局、ガスリーはそのまま走行を再開できずにセッションを終えている。
 FP2でパワーユニットのトラブルに見舞われたバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)がソフトタイヤでタイムシートのトップにつけたが、その他数台のマシンはミディアムもしくはハードタイヤで走行。今回はタイヤのデグラデーションが大きく、レースでは2ストップ戦略が主流になると予想されているだけに、レースで使われるであろうタイヤで周回を重ねた。
 ただ、燃料系トラブルでシャシーを交換したカルロス・サインツJr.(フェラーリ)を含め、上位チームはあまり積極的に走行しなかった。
 そんな中、ミック・シューマッハー(ハース)は右リヤブレーキにトラブルを抱え緊急ピットイン。止まったマシンの右リヤから火があがったが、待ち構えていたスタッフが消火にあたった。
 セッション開始から15分が過ぎると、徐々にコースを走行するマシンが増えていき、サインツJr.がソフトタイヤで1分20秒484をマーク。これが皮切りになったかのように、チームメイトのルクレールやメルセデス勢、レッドブルのセルジオ・ペレスもタイムを出しに行った。
 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がひとりピットに残る中で、フェラーリ勢はルクレールが1分20秒278を記録し、ワンツー体制を構築。メルセデスはルイス・ハミルトンがDRSトラブルでピットインしたが、ジョージ・ラッセルが3番手につけた。
 セッション開始から25分が経ち、フェルスタッペンがようやくコースイン。ルクレールから0.197秒差の2番手に食い込んだ。セルジオ・ペレスも4番手に入り、フェラーリとレッドブルの4台が0.3秒以内にひしめく形になった。
 セッション後半に入ると、各車が新品のソフトタイヤを投入し、予選に向けた詰めの作業へ。フェラーリ勢はここでさらにタイムアップし、ルクレールが1分19秒772をマークした。
 ただ、ラッセルもセクター1で全体ベストを更新し、1分19秒台のタイムを叩き出して2番手に食い込んで見せる。さらにはその後、レッドブル勢も再アタックに出ると、フェルスタッペンがルクレールの0.072秒差に肉薄。3チーム6台が0.5秒以内に並んだ。
 各車が主にソフトタイヤで走行する中で、60分のセッションが終了。ルクレールは3度のフリー走行いずれもトップを維持したが、メルセデスがパフォーマンスを上げてきたことで、やはり予選では3チームが上位のポジションを争うことになりそうだ。
 中団争いでは、マクラーレンのノリスが7番手となったが、2台がタイムを揃えているチームは少なく、混戦模様だ。
 アルファタウリの角田裕毅は、チームメイトにトラブルが起きたこともあって、ハードタイヤでの走行に時間を割いた。終盤にはソフトタイヤでアタックし、15番手となっている。
 
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