バニャイヤ、母国で今季2勝目達成。エスパルガロ兄は驚異の”4戦連続”表彰台|MotoGPイタリアGP決勝

 

 ムジェロ・サーキットでMotoGP第8戦イタリアGPの決勝レースが行なわれた。優勝したのは、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)だった。
 前日の予選は雨による難しいコンディションとなったイタリアGP。ポールポジションは新人のファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ)が獲得し、2番手も同じく新人のマルコ・ベッツェッキ(VR46)、3番手にはベッツェッキのチームメイトであるルカ・マリーニが並んだ。
 なお上位5台がドゥカティ勢という、母国イタリア戦にふさわしい予選結果。日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は8番手スタートだった。
 決勝レースはドライコンディションで迎えた。ただ上空は雲が多く、気温は22℃、路面温度は33℃と初日のような30℃超えの暑さは鳴りを潜めていた。
 全23周の決勝レースがスタートすると、ディ・ジャンアントニオとマリーニが横並びでターン1へ突入。マリーニが先頭を奪って行った。またアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)がジャンプアップし、4番手に浮上している。
 ただベッツェッキはディ・ジャンアントニオとマリーニを追い抜いていき、VR46がワンツー体勢を構築。一方でディ・ジャンアントニオはファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)にも追い抜かれてしまい、4番手にまで後退した。
 クアルタラロはペースが良く、4周目にはマリーニも料理して2番手へポジションアップ。先頭のベッツェッキとのギャップを詰めにかかった。ただベッツェッキもファステストラップを更新していく速さを見せた。
 6周目、4番手につけていたフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が、その直線の速さを活かしてクアルタラロとマリーニをストレートでまとめてオーバーテイク。クアルタラロは為すすべなく追い抜かれてしまった。
 2番手に躍り出たバニャイヤは、ベッツェッキとの間にあった0.6秒ほどの差を2周で刈り取ってランデブー状態に持ち込んだ。そして間を空けず、彼は9周目のターン1でベッツェッキをオーバーテイクし、先頭に浮上した。
 バニャイヤはその後徐々にベッツェッキを突き放していき、先頭のポジションを確立。折り返しとなる12周目の時点で1秒までギャップは広がっていた。
 2番手争いではクアルタラロがマリーニとベッツェッキを再びオーバーテイク。先頭のバニャイヤを追いかけるものの、なかなかギャップを縮められない状況が続き、差は約1秒のままだ。
 残り10周、今シーズン3勝を挙げているエネア・バスティアニーニ(グレシーニ)がターン4でクラッシュ。ペースをあげて追い上げを始めた矢先の転倒だった。
 先頭のバニャイヤ、2番手のクアルタラロはそれぞれ後続と約1秒差で安定した走りを続けていった。その結果、レース後半の注目は3番手のベッツェッキと、それを追うエスパルガロの戦いに移った。
 エスパルガロはベッツェッキの直後を数周にわたって走っていたが、残り7周のタイミングで仕掛け、ターン8でオーバーテイク。4戦連続となる表彰台圏内にポジションを上げた。
 2番手のクアルタラロは、セクター2と3で差を詰めるものの、直線で再びバニャイヤに離されてしまう展開が繰り返される。結局1秒のギャップを縮められないまま、レースは最終ラップへと入った。
 バニャイヤは最終ラップを危なげなく走りきってトップチェッカー。今シーズン2勝目をドゥカティ、そして自身の母国イタリアで果たした。2位はクアルタラロ、3位は4戦連続表彰台のエスパルガロで、アプリリアにとっては嬉しい母国での表彰台だ。
 ランキングでは首位のクアルタラロがリードを拡大。2番手のエスパルガロに8ポイント差、3番手のバスティアニーニに28ポイント差となっている。
 中上貴晶はレース中盤からポジションを上げていったものの、前方との距離は大きく、最終的に8位でのフィニッシュになった。なお同じホンダ勢で、イタリアGP後に右腕の手術を受け今後のレースを欠場する予定になっているマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)は、10位でフィニッシュしている。
 
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