ラッセル、スリックタイヤ履くギャンブル戦略に一片の悔いなし「3〜4番手を目指すためここにいる訳じゃない」

 

 ウエットコンディションから徐々に乾いていくという難しいコンディションの中行なわれたF1カナダGPの予選セッション。コース上にドライのラインができ始めたQ3の終盤、周囲のドライバーがインターミディエイトタイヤを履く中、唯一ジョージ・ラッセルはソフトタイヤを選択した。
 ラッセルは、スリックタイヤで大幅にタイムを上げることを目論んだが、ターン2でスピンを喫し、リヤウイングをウォールに当ててしまった。
 それによりラッセルはポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)から2.2秒落ちの8番手で予選を終えることとなった。ラッセルのチームメイトであるルイス・ハミルトンは4番手を獲得した。
 ラッセルは予選後、「3番手や4番手に甘んじるためにここにいるんじゃない」と語り、あくまでもポールポジションやフロントロウを狙っていたと明らかにした。そして次のように続けた。
「今回は良いマシンに仕上がっていた。ドライのラインが出てきているのが見えたけど、たったひとつのコーナーが残念だった。僕にとってそれはターン1〜2だったね」
「昨年のロシアGPでも起きたことだ。インターミディエイトタイヤからスリックタイヤに履き替えたドライバーのうちひとりが僕で、ウイリアムズで予選3番手を獲得した」
「そう、だからハイリスク・ハイリターンなんだ。今日は報われなかったけど、決勝レースは明日だ」
 ラッセルは、ダンプコンディションのアウトラップでスリックタイヤを作動温度にまで温めることは「とても難しくなるだろう」と理解していたと言う。
「ウォームアップを1周やって、最後のラップが勝負になると思っていたけど、一筋縄ではいかないこともある」とラッセルは続ける。
「僕が言った通り、ギャンブルに勝つ可能性はあったし、攻めることができたのは嬉しいよ。結局、僕は8番手。でもまだ終わった訳じゃないんだ」
 ラッセルはスリックタイヤのままアタックを行なわずに、アウトラップ終わりにピットへ戻り、インターミディエイトタイヤに再び履き替えるべきだったと認めている。
 インターミディエイトタイヤでタイム計測を行えば、「おそらく4番手にまで上がれていたかもしれない」と語る一方で、スリックタイヤでアタックを行なうというギャンブル戦略に後悔はしていないようだ。
 ギャンブルに打って出たことを悔やんでいるかと尋ねられるとラッセルは次のように答えた。
「いやいや、全くそんなことないよ」
「正直に言って、予選で3番手とか4番手になった方が、もっと後悔していただろうね。このスポーツはそういうモノだ」
 またラッセルはQ3終盤のコースコンディションに関して、「コースの半分は完全に乾いていて」、1周の4分の1に「細いドライの走行ライン」ができあがっていたと説明する。
「残りの4分の1は、ターン1とターン2。ちょうどライン上にあったんだ。僕が言った通り、ほんのひとつのコーナーだ」とラッセルは続ける。
「結局、僕らはもっと上を目指すためここにいる。決勝レースで巻き返すペースはあるよ」
 
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