メルセデス、迷走はまだ続く。ラッセル「トラップにハマり続けている感じ……」

 

 メルセデスはF1カナダGPの週末を経て、”空力由来”のポーパシング問題が解消できたと考えているが、セットアップの面ではまだまだ苦しんでいる。
 メルセデスのW13は足回りが硬く、路面の凸凹や縁石に対応できていない。そのためバウンシングや、マシンが底を打ってしまうボトミングに見舞われているようだ。
 ジョージ・ラッセルによると、チームがマシンの何かを変更するたびに、別の問題が出てきてしまうようだ。そのため、エンジニアたちはサーキットごとに独自の課題に取り組むことになり、次のイギリスGPでも何が起こるか分からないという。
「高速サーキットは僕らに合っていると思うんだ」
 母国イギリスGPに向けた展望を訊かれたラッセルはそう語った。
「でも何も保証はないし、これまで行ったすべてのサーキットで、未知のモノが投げかけられていたんだ」
「レースウイークごとに異なる問題に直面している。だから、より競争力があると思いたいけど、本当に分からないんだ」
 その”異なる問題”について訊かれ、彼は次のように答えた。
「クルマ全体について言えば、ある問題を解決したかと思えば、別の罠に落ちるような感じだ」
「ポーパシングは解決された。でも地面に近いところでクルマを走らせると、かなり激しく地面にぶつかってしまうんだ。今のところ、スイートスポットはないみたいだ」
 カナダGPでは、メルセデスはマシンの車高を高めにセッティングしたものの、パフォーマンスに特に影響はなかった。セルジオ・ペレス(レッドブル)のリタイアや、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が最後列からのスタートだったこともあって、ラッセルは4位フィニッシュ。開幕戦からのトップ5フィニッシュを続けている。
「僕たちは(車高を)高くしたり、低くしたりしたよ」と、ラッセルは語る。
「でもパフォーマンスは向上も低下もしていないし、硬さもボトミングも驚くことに変わっていないんだ」
「車高を上げた時でさえ違う影響が出て、低くしてもまた違う影響が出る。その繰り返しなんだ」
「今回はとても有望に見えた。でも、実際のところ、前とのペースの差はかなり大きいんだ」
「理論上、少し改善されたように見えたとしても、僕たちがいるべき場所からはまだ遠い。僕たちはまだ、大幅な進歩は果たしていないんだ」
「でもその差を縮めるために、できる限り努力しているんだ」
 
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