F1メカ解説|実はこんなところにも! 奇抜なエンジンカバーで話題のレッドブルが忍ばせていたアップデート

 

 F1イギリスGPにアップデートしたパッケージを持ち込んできたレッドブル。その中でも、大きく形状が変わったエンジンカバーが話題の中心となっているが、実はその他にもアップグレードを忍ばせている。
 シルバーストンに持ち込まれたRB18のフロアをよく見ると、以前のものとは少し異なる箇所があるのが分かる。
 そもそも、なぜこの変更点に今ごろスポットライトが当たるのか……それは、当該箇所に関してレッドブルは全く新しいアッセンブリを製造した訳ではないため、イベント前のFIA公式通知には記載されていなかったからだ。
 今季のフロアはパッチワークのように複数の部分に分かれている。この組み合わせを変更することで、公式通知には記載されない形で、”新たな”フロアを手に入れることに成功したようだ。
 このフロアは走行初日にマックス・フェルスタッペンのマシンにのみ取り付けられた。まずは1台のマシンで試し、様々なデータを収集した上で2台のマシンにアップデートを組み込むというのは、レッドブルの恒例のアプローチだ。チームのシミュレーションツールと実走行との間に、良好な相関関係があることをフリー走行で確認するのだ。
 その新たなデザインは、元々シーズン序盤に“アイススケート”と呼ばれるソリューションを採用したフェラーリに追随するようなものだ。
 アイススケートは、フロアのエッジウイングをマシンの上面ではなく下面に設置するという考え方。フェラーリF1-75が独自の特徴と組み合わせて採用していたこのデザインと同様のロジックを、今回レッドブルが採用した形だ。
 その結果、RB18のフロアのリヤタイヤ前のエリアに切り欠きが入れられた。これによりフロアセクションの形状変更が容易になっただけでなく、アイススケートに繋がる舌のような形をしたウイングが露出することになった。
 以下のイラストは、レッドブルがかつて採用していたフロアと、現在のレッドブルのように切り欠きが入ったフェラーリのフロアとを比較している。

 

 
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