F1チーム、FIAのポーパシング問題への介入に異議。F1委員会での議論は難航か?

 

 レッドブルリンクで開催されるF1オーストリアGPを前に、F1チーム、F1マネジメント側、FIAの3者がF1委員会の会合を開き、対応を迫られている数々の重大なトピックについて話し合う予定だ。
 予算制限へのインフレの影響や2026年の次世代パワーユニットレギュレーションに関する議論に加え、FIAによるポーパシングへの介入問題が取り上げられることは間違いなさそうだ。
 この問題に関してはふたつの技術指令が出されており、多くのチームがFIAのアプローチに不満を持っていることが分かっている。多くのチームは、FIAが介入する必要はないと主張している。
 スポーツは常に最大限のパフォーマンスを発揮できるよう追求するものであるにも関わらず、FIAがチームのマシンセッティングに影響を及ぼす余地があることに不満を持つチームもある。
 あるチームの代表は「次はどうなるんだ? 一定量の雨が降ったときにスリックからインターミディエイトタイヤに変更することを強制するウェットトラック指標か?」とこぼす。
 レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、FIAの介入に関する状況全体が透明性のある形で語られることが重要だと考えている。
「”プロセス”こそが議論されるべきことだと思う」と、ホーナーは語った。
「技術指令はレギュレーションの変更ではないはずで、そのためのガバナンスとプロセスがある。だから、なぜなのか(発行されたのか)正確に話し合う必要があると思う」
「今回のレース(イギリスGP)では、ポーパシングはあまりなかったように見えた。だから、チームはそれを解決している。技術指令の介入が必要だとは感じない」
 これまでポーパシングやバウンシングに苦しみ、アゼルバイジャンGPで規制が導入されていれば”アウト”だっただろうと考えているメルセデスでさえ、FIAがあまり介入する必要があるとは考えていないようだ。
 メルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは次のように語っている。
「バクーでは我々がそれ(規制値)を超えていなければ、あまり良い指標にはならないだろうし、おそらくそれは、彼らが参考にできるひとつのケースだったと思う。モントリオールでは、我々は常識的な位置にいた」
「我々がFIAに伝えたのは、彼らの努力には協力する一方で、自分たち自身のパフォーマンスのためのこれらの問題を解決していくということなんだ」
「だから正直なところ、FIAの指標は我々にとって特に気になるものではないんだ」
「FIAがどのような指標を出そうと、我々はそれを発動させず、ただ自分たちの好きなようにクルマを走らせることができるよう心から願っている」
 FIAがポーパシングを分析した結果のひとつとして、フレキシブルフロアを使ったトリックを取り締まるという動きがある。
 一部のマシンがパフォーマンスを高めるためにより低い位置で走行できるよう、より柔軟なフロアやプランクを採用している疑いがあるため、FIAはフランスGPからこの問題の取り締まりを強化する予定だ。
 しかしホーナーは、チームが巧妙な解釈を見つけた場合、FIAが単純にレギュレーションに介入してそれを取り締まることはできないと考えている。
「レギュレーションは白黒はっきりさせる必要がある。そうでなければ、複雑すぎる百科事典になってしまうと思う」
「そして、レギュレーションの意図などというものは存在しない。それは二次元的な考えだ。委員会の会議では議論すべきことがたくさんあり、2時間では足りないかもしれない」
 
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