レッドブルF1のペレス、新たに設立された世界電動パワーボートシリーズ『E1』にチーム・メキシコを率いて参戦へ

 

 レッドブルF1のセルジオ・ペレスは、フォーミュラE創設者アレハンドロ・アガグによる新たな事業である、E1世界電動パワーボートシリーズのチームオーナーとなり、パワーボートレースの世界に飛び込んだ。

 アガグは、フェラーリとマクラーレン・アプライドテクノロジーズでエンジニアを務めていたロディ・バッソと、国際モーターボート連盟(UIM)会長のラファエル・チウリと提携し、2023年から始まるシリーズを創設した。彼らは海洋環境における電気革命を推進することを望んでいる。

 海上および湖上でレースが行われるE1シリーズには12チームのエントリーがあり、そのうちペレスがオーナーを務める1チームが、チーム・メキシコの名の下で参戦するという。

 ペレスとアガグの関係は、ペレスが2010年にGP2シリーズに参戦していた頃にさかのぼる。ペレスはアガグのGP2チームであるバルワ・アダックスに所属していたのだ。

「E1の新チームのオーナーになり、UIM E1世界選手権でメキシコを代表するチームを持つというビジョンに本当に興奮している」とペレスは語った。

「アレハンドロとの関係から、彼がやっていることや、関わっているさまざまな選手権について注視してきた。彼がよりサステナブルな形のモータースポーツの推進において達成したことは、称賛に値すると思う」

「世界の舞台でメキシコのために戦うレーシングチームを見るのは素晴らしいものだ。電動パワーボートの『レースバード』が初めて動くのを見るのが待ちきれないよ」

「ボートとE1がファンのために都市のイベントと作り上げようとしている競技大会については、たくさんの肯定的な話を耳にしてきた。これが僕のキャリアで最高の挑戦と学びの経験になることは間違いない。活動を始めて、メキシコや世界中でファン層を広げる手伝いをすることを楽しみにしている」

セルジオ・ペレス(レッドブル)
セルジオ・ペレス

 アガグと彼のパートナーたちは火曜日、モナコ・ヨットクラブにおいて、モナコ公アルベール2世が列席するなかでE1シリーズを発表した。

「我々はこのシリーズが世界中のスポーツやボート、技術の愛好家だけでなく、地球の未来を気にかける海洋保護活動家の関心をも引き寄せるものだと考えている」とアガグは語った。

「水上での電力の使用は、現在もまだ初期の段階にある。私が強く望んでいるのは、E1シリーズが電動ボートの採用を加速すること、また、電動ボートがどれだけエキサイティングなものかを示すこと、そして世界の海を旅するための電気ソリューションとクリーンな水上交通手段を促進することだ」

 ペレスとチーム・メキシコがE1の水上グリッドに加わることについて、アガグはこの新たなパワーボート選手権へのペレスの関与を言うまでもなく喜んだ。

「私とチェコ(セルジオ・ペレスの愛称)は、GP2でチェコが私のチームに所属していた時以来の親しい友人関係にある」とアガグは述べた。

「面白い形で物事が一周したように思える。私は彼をドライバーとして雇ったが、今ではセルジオがE1に彼自身のチームとともに参加している」

「彼は信じられないほど速い、生まれながらの才能あるレーシングドライバーであるだけでなく、賢明であり、チームオーナーとして成功するのに必要な資質をすべて兼ね備えている」

「チェコをE1ファミリーに迎えることをうれしく思う。チーム・メキシコのプランがどのように展開するか楽しみにしている」

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