苦戦をはねのけたバニャイヤ、優勝の鍵は”レジェンド”ふたりのアドバイス!
MotoGP第12戦イギリスGPで優勝したフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は、苦戦していた状況を、レジェンドふたりのアドバイスによって好転させることができたと明かした。
バニャイヤはイギリスGP金曜日のフリー走行を11番手で終えると、FP3ではわずかに順位を上げて7番手。苦しみながらも予選Q2への進出を決めると、5番グリッドから決勝レースを制した。
高速コーナーが連続するシルバーストン・サーキットでタイヤに苦しんでいたバニャイヤだが、長年の師であるロッシとドゥカティでチャンピオンを獲得したストーナーというレジェンドふたりに、シルバーストンで優勝した経験からのアドバイスを求めたという。
バニャイヤは、ロッシは「タイヤの温度について理解してくれて、とても助けになった」と語り、ストーナーは「コーナー出口でのトラクションのかけ方」をアドバイスしてくれたという。
「今週末はバレンティーノとたくさん話しをした。僕はちょっとしたトラブルを抱えていたけど、彼のおかげで状況をより良く理解することができた」
「彼は家でテレビの画面を見ているから、彼の立場からすると簡単なことではないんだけど、彼は僕がタイヤのことや、タイヤの温度を理解するのをとても助けてくれたんだ」
「ケーシーには、過去にこのコースで何か違うことをして、競争力を高めたことがあるかと聞いただけだ」
「そして今朝、彼がメッセージをくれたので、僕は彼が過去にやっていたようなやり方でやってみた」
「いずれにせよ、こういう人たちが僕の周りにいて、助けてくれるのがとても嬉しいんだ」
ストーナーのアドバイスについて詳しく聞かれたバニャイヤは、次のように答えた。
「彼はコーナー出口でのトラクションを見つけるのが得意で、今日はそれを提案された。アクセルを開けるのをもっと待つようにしたら、少し良くなったんだ」
「問題は、残りの5、6周でリヤのグリップがなくなってしまったこと。だからレース終盤はリヤタイヤを使うことができず、自分のライディングスタイルを貫いた」
「リヤがかなり滑っていたから、ブレーキングでかなりプッシュしてマシンを止めて、フロントタイヤだけを使うようにした」
バニャイヤは現在ランキング3番手。ポイントリーダーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)とは49ポイント、ランキング2番手のアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)とはわずか20ポイント差となっている。
前戦オランダGPから連勝を果たしたバニャイヤは、クアルタラロがリタイア、8位と振るわなかった間に、ポイント差を大きく削り取ることに成功したわけだ。
だがバニャイヤは、クアルタラロがイギリスGPでロングラップペナルティを受けた影響を踏まえ、レースに集中していきたいと語った。
「確かにこの2レースでたくさんのポイントを得たけど、まだチャンピオンシップのことは考えたくないんだ。それを考える時間はある」
「次のオーストリアでは、競争力を高めるために、オーストリアのことだけを考えて走るつもりだ」
「今日は、ファビオのロングラップペナルティからアドバンテージを得ることがとても重要だった。ファビオはリヤにミディアムタイヤを履いてスタートしたので、ロングランでタイムをロスした。もし彼がトップにいたら、彼がギャップを広げていったと思う。今日はかなり競争が激しかったからね」
「でも(ヨハン)ザルコが彼のラインをかなり狭めていて、彼はポジションを大きく落としてしまった。だからミディアムタイヤで走るのは、彼にとってはベストな状況ではなかった」
「それにアレイシも昨日大きなクラッシュがあって、今日はマーベリック(ビニャーレス/2位)のような競争力はなかった。だからチャンピオンシップの面でも、今日は素晴らしい1日だった」
「今回は苦戦していたから、今日勝つことが一番重要だったし、難しい状況の中で勝つのは今年初めて。だから、とても嬉しい」
「僕の目標は、常に競争力を発揮してレースに勝つことだ。僕たちは幸運だったと言わなくてはいけないけど、前回はファビオがミスをして、このコースでロングラップペナルティを受けた。いつもならファビオは僕と同じように前に出て、僕と一緒に戦っていたはずなんだ」
「今回は彼の方が競争力があったと思うけど、彼がロングラップペナルティを受けたのはラッキーだった。この状況を利用できたのだから、いい仕事をした。ポイントを獲得するために常に戦っているけど、レースバイレースだ。その方が良いと考えている」
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