【動画】F1レース戦略の鍵はコミュニケーション。角田裕毅は「常にオープンマインド」で情報共有

 

 毎戦熾烈な争いが演じられるF1の現場では、タイヤ選択やピットストップのタイミングといった判断がレースの結果を大きく左右する。チームとドライバーたちはこうしたレース戦略をどのように生み出しているのか、アルファタウリのピエール・ガスリーと角田裕毅が語った。

「普段はレース戦略のことはあまり考えないかな」と話すのは角田。レース戦略を立てるためには、ラップタイムや他車との位置関係、天候の状況など様々な要素を考慮に入れなければならない。煩雑な計算は「僕らよりずっと頭がいい」ストラテジストたちに任せ、自らはドライビングに集中するというのが彼の基本姿勢のようだ。

 しかしレースにおいては、ピットにいなければ見えてこないこともあれば、ドライバーにしかわからないこともある。優れた戦略を立てるために重要なのはその情報のズレをなくすことであり、そこで鍵を握るのが、ドライバーたちと直接無線でコミュニケーションをとるレースエンジニアの存在だ。

 彼らの仕事は、タイヤのデグラデーション(性能劣化)の状況やマシンのフィーリングといった情報をドライバーから聞き出し、逆にドライバーにはレース全体の見通しやマシンの設定変更などを伝えること。チームとドライバーの橋渡し役を務め、戦略の立案と遂行に貢献する重要な任務だ。

「レースエンジニアに多くの情報を求めるドライバーもいるし、まったく望まないドライバーもいる」と語るガスリーだが、彼や角田は前者のタイプだ。自らと同じ名のレースエンジニア、ピエール・ハムリンとのコンビも板についてきたというガスリーは「(レースエンジニアにとって)大切なのはレースをどう戦っているのか情報を与えること」だと語り、角田はレースエンジニアと「常にオープンマインドで話し合う」ことで情報を共有するという。

 緻密に計算された戦略も単なる机上の空論に終わっては意味がない。ドライバーとチームの意思疎通と、それを可能にするレースエンジニアの働きがあって初めて、刻々と変わるレースの状況に対応できる、『生きた』レース戦略は生まれるのだ。

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